9月2日(金)11:00から、小樽市役所本館2階市長応接室で、森井秀明市長の9月定例記者会見が行われた。
冒頭、道内の台風の被害について触れ、「小樽市においては大きな被害は無かったが、これから台風シーズンを迎え、市としても被害を最小限に食い止めることができるよう対応をし、市民の安全を確保できるよう取り組みを進めていく」と述べた。
また、「今シーズンの海水浴場の営業が終わったが、海水浴場以外では痛ましい事故も起きた。今後も関係機関と連携を取り、監視・救護体制が整った海水浴場利用の周知・啓発を進める」と話した。
市長との質疑応答では、ドリームビーチ再開についての感想を聞かれ「再開できたことが重要だと思う。利用客が相当減ったと聞いているが、今後、組合がビーチのあり方や魅力づくりを含めて少しずつ回復に向かうことが大切だと思う」と述べた。
さらに、持ち込みによるバーベキュー禁止の取り決めについての考えを求められ、「海岸でのバーベキューの禁止は本州では定着しているが、北海道では海岸でバーベキューをすることが定着しているから、組合とも先々すり合わせが必要になるだろうが、直火によるものは完全に禁止すべきと思っているので、ドリームビーチに限らず海水浴場を管理しているところには伝えていこうと思っている」と答えた。
森井市長は、この答弁で、「小樽の全海水浴場でのバーベキューの完全禁止」を宣言したことになるが、バーベキューに慣れ親しんでいる小樽市民に何ら相談することも無く、市長の一方的なBBQ(バーベキュー)完全禁止宣言を、果たして小樽市民はどう受け止めるか。
夏の短い北国小樽で、家族・友人・会社・団体等での海岸でのBBQは、小樽では、子供の頃から慣れ親しんでいる光景で、日常生活に根付いた文化としての側面がある。しかるに、本州で禁止されているからとの理由で、庶民の団欒の楽しみを、施政者が一方的に奪えるのかは極めて疑問だ。今夏、ドリームビーチでBBQが禁止された結果、利用者が他の海水浴場に流れ、3分の1に減ってしまった現実がある。
小樽の全海水浴場でBBQが禁止となれば、その影響は限りなく大きい。小樽の海水浴場から多くの客が消え去り、その経済的損失も計り知れないものとなる。北海道の独自文化を消し去り、何故、本州と同じにしなければならないのかを、森井市長は市民に説明する義務がある。
江戸時代の犬公方・徳川綱吉の「生類憐みの令」の犬バカならぬ「BBQ(バーベキュー)禁止令」で”バカ殿”にならぬことを祈るばかりだ。小樽市民は、森井市長の”BBQ(バーベキュー)の完全禁止宣言”を、果たしてどのようにう受け止めるのか、今後の展開が注目される。 ◎ドリームビーチ関連記事
除排雪関連の質問では、「第2種路線の基準見直しは、今年度本格実施するのか?」との問いには、市長自らの回答はせず、建設部担当副参事が「第2種路線の出動基準を15cmから10cmにしたことで作業の検証をしてみた。小雪だったということもあったが、作業については十分に出来ていた。基準見直しは今年度から本格実施する」と答えた。
「昨年度は、市長が路線個所ごとに雪の状況を確認して排雪作業を行っており、面的な排雪がなされず、大雪が降った場合などの予防保全に不安があったのではないか?」という問いには「従来から排雪は面的ではなく、箇所個所ごとに行っている。しかし全体的に大きく雪が降り、排雪がどの場所を見ても必要だという場合において、最終的に面的に行うということで効率が上がるという取り組みとなっている。昨年のような小雪の中では、従来通り(箇所個所ごとに確認を)行った。今年度においても従来通り行う。予防保全では、雪の降る時期を、予報を見て事前に準備や対応していくことだと思うが、予測を含めて行っていく」と答えた。
「小樽建設事業協会からの8月1日に提出された要望書で、協会がなぜJV要件を2社に固執しているのか、市と業界で相互理解を造り上げるためには今後どうしなければならないのか?」との問いに、「2社ということに固執する理由は分からない。そこまで踏み込んで確認できていない。毎年冬が来るわけなので除排雪は長期的な視野を持たなければならないと考えている。私が4社以上と話をしているのは、除排雪の能力を持っている業者に参加をしてほしいという思いと、これまでJVの代表要件を担っていた会社でさえ、次の年にはできなくなるかもしれないという状況が考えられる中で、新たにそれを担える業者が生まれる環境を制度の中で動かしていく意味合いで、4社という基準が非常に重要だと考えている。来年度は4社になるように制度設計を原部と考え実行していかなければならないと考えている」と答えた。
「市長の気持ちを業者が理解しないと、4社と言ってもまた入札が不調になってしまうといった事態が予想される。業者に市長の思いをどのように伝えていくのか?」との問いには、「まず相手側に考えを伝えていくことで始まる。昨年は従前からJVに参加していた業者に十分思いを伝えることができなかったことが反省点。今年度は将来を考えている市の考え方は何度も伝えているし、何度も伝えていく。いつ何時、どの企業がどうなる分からないので、1年でも早く4社の体制を作っていくことが大切だと思っている」と答えた。
「今年度、生活道路である第3種路線について、新たに一部、除雪の試行を行うことの目的」を聞かれ、「3種路線の除雪の要望は多い。従前の圧雪管理から改善を行いたいが、1度に全てできない。しかし圧雪管理と除雪をした結果でどのように費用が変わるのか、また市民への効果も見定めるため、導入してみることにした。除雪が丁寧になることによって、住民の満足度が高くなると思うので、予算の問題もあるが、徐々に3種路線に除雪を導入していきたい」と答えた。
これに対して、「除雪には費用のかさむ排雪が伴うことを認識しているのか?」との問いに、「そのために雪押し場も含めて、現在、路線の調査をしている。雪押し場等があれば排雪が減ると考えているので、除雪が増えれば必ずしも排雪が増えるという考えではない」と答えた。
森井市政では、除排雪問題は、就任当初から自身の後援会通信でも参加業者の4社への緩和を公表していたが、入札申請時になって、森井市長の鶴の一声で、入札参加業者のJV(共同企業体)を2社から4社へ、そして3社へとくるくる変わり、大混乱を引き起こしていた。森井市長は、その後も4社体制に執着し続けており、業者との軋轢(あつれき)が強まっており、小樽市の除排雪問題の先行きは、極めて不透明になっている。
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