小樽地区林野火災強化期間(4月22日〜5月31日)に合わせ、5月24日(火)10:30から、天狗山スキー場(天狗山1丁目)で、林野火災合同訓練を実施した。
林野火災被害に対する関係機関相互の協力体制の強化と、火災防御技術の向上及び市民に対する林野火災の予防意識の高揚、防災意識の普及を図ることを目的としている。
小樽市産業港湾部、小樽市消防本部、小樽市消防団、小樽警察署、北海道防災航空室、中央バス観光開発株式会社の6団体35名が参加。
指揮車・タンク車・作業工作車・救急車・パトカーなど7台と、消防防災ヘリコプター1機が、上空から消火活動を実施する大掛かりな訓練となった。
同ヘリコプターは、札幌市東区丘珠町にある北海道防災航空室が所有し、林野火災をはじめ、山岳遭難、水難事故等の救助・救急活動や災害発生時の視察や情報収集、支援物資等の搬送にも使われている。
「天狗山スキー場において、行楽入山者の不始末と思われるたばこ火が枯草に着火、異常乾燥が続く中、強風により火勢が付近草地を一気に襲い、飛火により火点が分散拡大している」との想定で行われた。
中央バス観光開発株式会社自衛消防隊が119番通報し、入山者に対して場内放送及びハンドマイク等により避難誘導訓練を実施し、小樽市産業港湾部農政課職員も入山者に対する避難誘導訓練を実施。
山中に逃げ遅れた2名のうち、負傷者1名の応急処置及び医療機関への搬送した。
同スキー場ゲレンデ2ヶ所に発炎筒で火災を見立て、消防隊員と消防団員は連携を図り、タンク車からホースや分水器を使った送水・消火訓練、ジェットシューターを担いで斜面を上り、一斉に、放水訓練を実施した。消防防災ヘリコプターが現場に到着。消火バケットを使用し、空中から消火活動を行った。
訓練終了後、ロープウエイ乗り場前で参加者全員が整列。
小樽市産業港湾部・中野弘章部長は、「皆さんの迅速な消火活動や救助活動の訓練を見て、日頃の行いがしっかりされていることに敬意を表するとともに、大変心強く感じた。山火事のほとんどが、人間の不注意により起こり、一人一人が火の取り扱いに注意することで、山火事を未然に防止することができる。かけがいのない貴重な森林を守るために引き続き、協力をお願いしたい」と講評を述べた。
市内での林野火災の発生状況(過去5年間で)は、2011(平成23)年に1件と2012(平成24)年に1件の2回で、どちらも放火と見られる。
◎小樽市消防本部
◎北海道防災航空室
◎小樽天狗山ロープウエイ