蜃気楼初観測 札幌の柴田さん撮影に成功


 蜃気楼シーズンを迎え、初観測はまだかと心待ちにしていた5月3日(火)、札幌在住の会社員・柴田進さん(59)が、今シーズン初めて観測に出かけ、石狩湾に発生した第1号の上位蜃気楼を確認した。(写真提供:柴田進氏)
 銭函海岸に観測に出かけた柴田さんは、9:20頃から9:50までの約30分ほど、銭函海岸から祝津や、高島、手宮、小樽港の厩(うまや)岸壁方面の建物やヨットなどが伸びる変化を確認。その変化の様子を画像に収めることに成功した。
 柴田さんは、上位蜃気楼を観測して今年で13年目。初観測や大規模蜃気楼、数々の蜃気楼の第一発見者となり、ネットワークを通じて発信。石狩湾で観測されるほとんどの蜃気楼の情報を研究者や愛好家に伝えている蜃気楼ウォッチャー。
 走行する船が面白い形に伸びたり、トド岩が大きくなって見えたり、面白い蜃気楼の動画や画像の撮影に毎年成功している。
 蜃気楼は、風向きや気温などの条件が揃って発生するため、空振りすることも度々で、観測には根気がいるが、柴田さんは、長年の経験から蜃気楼が発生するタイミングを予測でき、蜃気楼シーズンを楽しみながら観測を続けている。

takashimamirage.jpg shipmirage.jpg syukutsumirage.jpg museummirage.jpg
高島岬蜃気楼
船舶蜃気楼
祝津蜃気楼
博物館とホームセンター

 今回の蜃気楼について、「天気予報で、5月3日は小樽・札幌周辺でも、20℃を超える陽気となることが分かっていたので、銭函海岸へ向かい、午前9:00過ぎには到着。小樽側と石狩湾新港側をそれぞれチェックしたところ、小樽側の高島岬あたりにあやしい動きが…。発生前兆のモヤがあるので、待ち構えたところトド岩の形が垂直方向に伸びてきたのを確認。撮影を開始した。
 画像では船舶の蜃気楼が特におもしろく、ヨットやクルーザー、漁船等がまるで”ろくろ首”のようなイメージで伸び上がった。肉眼ではその変化を認識できず、双眼鏡で確認した。
 もちろん、高島岬やその先端のトド岩の変化もおもしろく、岩肌に筋が入ったように見えるのが、今回印象的だった。また、祝津海岸の岩場と近くの住宅や店舗の変化も楽しい。
 そして、今回、小樽港側に見えるホームセンタ―が伸び上がったのを確認。とにかく、いつ見ても高島おばけ(=蜃気楼)はおもしろい。一つとして同じ姿となるものはない。皆さんもぜひ一度、見ていただければと思う」と弊社にコメントを寄せた。
 関連記事