小樽商科大学(緑3・和田健夫学長)では、同大・言語センターの嘉瀬達男教授と李賢晙准教授の指導のもと、中国語と韓国語を学ぶ有志20名の学生(うち4名留学生)が、昨年発行された英語版観光案内マップを参考に、小樽に訪れる中国語・韓国語を話すクルーズ客船の乗船客をはじめ、外国人観光客に対応した観光案内マップ(各5,000部)を完成させた。学生の語学力の向上を図りつつ、観光客をもてなすことを目的としている。
この事業は、昨年の英語版マップ同様、文部科学省「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC事業)と小樽市産業港湾部観光振興室の協力を得て実施した。
街で外国人のニーズを調査した所、映画「ラブレター」のロケ地へ行きたいとの観光客の声を聞き、グルメやイベント・交通案内などを地図に表示。中国銀聯(ぎんれん・オンライン決済システム運営企業)ロゴマークの掲載許可を取るために、学生が交渉し苦労して中国語版を完成させた。
地図の地名は、日本語と中国語を併記し、英語を中国語に変えると文字数が減るため、英語版にない新たな情報を盛り込んだ。4月16日(土)には、浅草橋で中国語を話す観光客に声をかけ配布し交流した。
嘉瀬教授は、「2年間の短い期間に学び、貴重な体験となった。語学力のためにさらに勉強が必要で会話力をつけさせたい」と述べた。
韓国語マップは、10月から2月にかけて、毎週木曜日大学の図書館で活動。李准教授は、「週2回の韓国語の授業の中で身につけた力で、これだけのマップへのチャレンジは評価できる。より実践的で社会貢献でき嬉しい」と完成を喜んだ。
市内の地名でカタカタ表記を漢字にする時やアルファベットはどうかなど苦労した点なども振り返った。韓国からの留学生キム・ハンソルさんは、「昨年9月に来て10月から参加。日本語の文を韓国語に変える時に確認した。日本語が上達した」と喜んだ。
観光振興室・中野弘章室長は、「昨年から言語センターと観光振興室が連携し、大学の教育と観光都市小樽の現場のニーズを上手く合わせ、実際に役立ち、非常にありがたい」と述べた。
今後、6月6日(月)のダイヤモンドプリンセス入港時に、配布活動を予定している。
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