小樽市議会(横田久俊議長)は、4月18日(月)13:00から、小樽市役所(花園2)2階第1委員会室で、総務常任委員会(山田雅敏委員長)を開き、森井市長の職員人事異動について質疑を行ったが、不誠実な市長答弁が続いたことで、紛糾・空転し、22日(金)11:00から、改めて残った質疑を続行することになった。
自民党・濱本進、共産党・酒井隆裕、公明党・斉藤陽一良、民主党・佐々木秩、新風小樽・安斎哲也の各議員の順番で、人事異動について集中的に質疑が行われる予定だったが、公明党の斉藤議員の質疑途中で、市長の答弁が原因で2時間空転し、20:00に散会。公明党・民主党・新風小樽の質疑は、22日に持ち越されることとなった。
冒頭、市長から総務部長不在についての報告があった。議会への正式な説明は初めてで、「突然の退職は驚き、非常に残念」と述べた。
「3月28日に、4月1日付けの人事異動の内示を行ったが、その後、総務部長着任予定者から、退職願いの提出があり、3月31日付けで退職。4月1日から総務部長が不在という状況となった。当面の取り扱いは、副市長に総務部長事務取り扱いを発令し、業務遂行上支障のないように措置した。また、事務レベルでは、総務部次長が総務部長代行をすることとし、議会審議に支障がないように務めさせてもらう。今後は、できるかぎり早期に、第2回定例会前までに選任すべく努力したい」と理解を求めた。
自民党・濱本議員の人事異動についての質問で、課長・係長時に所属したことのない部署への配置は、部長職3件、次長職5件で、在職1年以内で今年異動した職員は、部長職5件、次長職5件、課長職9件だったことが明らかにされた。
「市長が市議会議員時代に、人事異動が早い」と指摘していたにも関わらず、それを覆す人事ではないか」と指摘すると、「私なりに把握し、覆すとは考えではない」と答弁した。
また、「昨年6月の人事において、除雪対応の副参事、雪対策課の課長、貸出しダンプの庶務課長を代えているが、今年4月の人事でもそのポストの異動を実施。市長の人事は、適材適所と言ったが、重要公約の除雪を担う職員を1年で異動した理由を」と求めた。
副市長は、「総合的な判断で人事異動している。詳しい答弁は差し控えたい」と答弁。濱本議員は、「いきなり3名の異動は、異常である。疑念を抱く人事は行うべきいではない」と述べ、他にも教育部長が北しりべし廃棄物処理広域連合に異動したことにも触れ、「人事異動の効果は、職員のモチベーションを上げるためにあると思うが」と市長の考えを求めた。
市長は、「職員のモチベーションが下がっていると思わないし、職務を全うしている姿を見ている」と答弁。濱本議員は、「市長との認識に違いがある。人事異動が、職員の士気を高めたかどうか、アンケート調査すべき」と提案した。
共産党・酒井議員も、「働く意欲ややりがいが持てる人事であったか、公私混同ではないか」と答弁を求めた。
市長はその指摘に対し「全くない」と否定。「市民の皆さんに応えられる人事と認識。やりがいなどは、人事配置だけで感じ判断することではない。職務に対して実感できるよう環境をしっかりと整え、働く意欲を引き出せるよう努力したい」と述べた。
公明党・斉藤議員は、「4月6日の手宮中央小学校の開校式に、設置者の市長は、自分の後援会の会長の告別式を公務より優先し欠席。有り得ないこと」と追及した。
市長は、「大切な方が亡くなり、告別式と重なった。公務も大事と認識しているが、その人の死を重んじ、私のわがままを受け入れてもらい欠席。副市長が出席した」と説明。「大変恐縮ではあるが、欠席を選び申し訳なく思う。ご勘弁をいただきたい」と述べた。
しかし、斎藤議員は、「大事な人だと思うが、市長にとっては、あくまでも私(わたくし)の用事」と述べ、「公私混同のないようしっかりと気を付け、私用を公務より優先することのないよう」強く求めた。
何度も取り上げられている後援会通信について、市長の「何かしらの錯誤」発言については、「子どもじみた大嘘、錯誤と馬鹿げた答弁を市議会は許さない。錯誤はもともとない」と述べ、「錯誤の成立についての要件」について質問し回答を求めたが、15:50に休憩。16:20に再開したが、その後も、錯誤の中身を納得できる説明をするように求めたが、市長は、「どうしてなのか見出せない」と誠実な回答は得られず、再び16:40に休憩に入り、空転した。
市長の回答は、「もう答えているのだから、これ以上答えない」との態度に終始した。このため、議会として度々の市長の不誠実な答弁を許して良いのか、理事会で整理し話し合い、答弁になっていないと判断。20:00に委員会を再開したが、斎藤議員の質疑を終結しないまま、即、閉会となった。
今後の日程を検討した結果、持ち越された質疑は、22日(金)11:00からを予定している。
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