小樽市議会第1回定例会予算特別委員会の2日目の3月11日(金)は、開会前の理事会での話し合いに時間がかかり、13:00開始を1時間20分遅らせて開会した。
これまで大きな問題となっている森井市長の後援会通信を巡り、市長は記者会見で、小樽ジャーナルの記者の質問に、はっきりと「読みました」と答えていたのに、市議会本会議では、正反対の「読んでいません」と答弁した。公的な場でのどちらかの発言がウソとなる市長の二枚舌に、驚きが広がり、1日目(3/10)の予算特別委員会でも問題となっていた。◎関連記事
これに対し、森井市長の考え出したのが、記者会見記録の書き直しと言う荒唐無稽な逃げ切り策だ。このため笹原広報広聴課長を、小樽ジャーナルとの交渉に当たらせ、1月29日の市長記者会見における山田社主の発言 「森井さんが読んで分かっていると言ったんだから」 の部分を、「森井さんが概要を聞いて分かってと言ったんだから」 と訂正させてほしい旨の申し出を行った。
委員会の冒頭、森井市長は、「小樽ジャーナルの山田社主へ、1月29日の記者会見における山田社主の発言内容の訂正をお願いしたところ、承諾を受けることができなかった。市政クラブへは、今後、文章により訂正の依頼をお願いしたい。HPの記者会見録の具体的な訂正の方法については、検討させてもらいたい」と述べた。
これを受けて、公明党の秋元智憲議員は、「なぜ市長は嘘をつき続けるのか、市長の不思議な行動は理解できない」と質問。
「後援会通信で、議員や市民、マスコミを誹謗中傷し、さらに、定例記者会見で、記者の質問に何度も読んでいるかと聞かれ、読んでいたことを認めたにも関わらず、議会で通信の中身を追求されると、一転して読んでいないと言い張り、記者会見と議会との矛盾を指摘された。本日、市のHPで公開している矛盾を訂正させてほしいと小樽ジャーナルに申し入れ、断られた。自らの発言の事実を捻じ曲げ、捏造することは絶対に許されない」と、その経緯を尋ねた。
笹原広報広聴課長は、市長の訂正依頼に対する小樽ジャーナル山田社主からの回答を読み上げた。
「事実を積み重ね真実を伝えるのがジャーナリズムの本分であり、今回の森井市長の虚偽の話への訂正を承諾することは、ジャーナリズム自体の存在を否定することになり、決してありえないのは自明の理である。森井市長は、議会議論にもあったとおり、本会議の虚偽発言こそを訂正し陳謝すべきであり、記者会見録を変えることは断じて許されることではない。よって森井市長の要請を受け入れることはできない」と読み上げ、一蹴されたことを明らかにした。
総務部長は「市長の判断が正しいかどうかの判断は難しい」とし、副市長は「本人が自覚をもって錯誤と発言しているので、それが真実と受け取りたい」と、責任逃れの官僚答弁に終始。
秋元議員は、「活字と動画もあり、公文書を変えることを誰が判断するのか」と疑問を投げかけた。また、市長就任以来のこれまでを振り返り、「文言の訂正・削除が何度もあった。主語の付け加えや、反省を求める動議も可決されている、市長の答弁を巡り混乱させ、会期を幾度と延長してきた。その度に、これからは言葉に気をつけると発言してきたが、今回のことで、市長の信用問題へ影響する」と危惧した。
市長は、「未熟なところもあり、皆さんから鍛えていただきながら、そういうことがないように常日頃心がけているが、指摘の部分があった。失敗のないように成長させていただくよう、皆さんの力添えをいただきたい」と理解を求めたが、秋元議員は、「言っていないことを言ったように書き直すことは聞いたことがない。修正訂正ではなく、改ざん、捏造の域ではないか」と追及した。
森井市長のなりふり構わぬ責任転嫁が、職員のみならず、報道機関までに及んだことは、驚きだ。自らついた嘘を、さらなる嘘で糊塗して、その場逃れを図るのは森井市長の常套手段となっている。市長としての本分も弁えず、報道機関の本分すら知らず、報道記者にまで嘘を強請する市長には、リーダーとしての資質が完全に欠落している。
3月14日(月)13:00から、予算特別委員会(厚生・建設両常任委員会所管)の開会を予定している。
◎あんてつが行く!