小樽商業高校(緑3・新山俊彦校長)は、同校情報処理科3年・菊地沙来さんが、2016(平成28)年2月7日(日)実施の産業通産省認定の国家資格「情報処理技術者試験・ITパスポート試験」に、1度の挑戦で合格を果した。春からは、情報処理系の専門学校に進学が決まり、「さらに上を目指して頑張りたい」と目を輝かせている。
同校では、2005(平成17)年度から情報処理技術者試験に挑戦する取り組みを始め、今年で11年目となる。昨年は4名が合格。今年は1名となったが、11年連続の合格者を輩出。学校関係者は大いに喜んでいる。コンピュータ部の部員も同試験の合格を目標に勉強に励んでいるが、部員外の菊地さんは、授業の一環として受験し合格を果たした努力家だ。
経済通産省が主催する同試験は、2009(平成21)年の春から開催され、IT技術者としての知識やスキルの習得度を認定する国家資格。ルールや環境など、新しい問題が出題され、常に勉強が必要で難問も多い。
コンピュータシステムやサーバに関する知識が求められ、パソコン技術を問う試験ではなく、情報処理技術を問う試験となる。一昨年度から、CBT(Computer Based Testing:試験に関するすべてのプロセスをコンピュータ化している)の試験形式で、100問を165分間で解き、正解率60%以上で合格となる。
この試験に合格すると、IT社会で働く上で必要となるITの基礎知識を習得していることを証明する国家資格を得たことになる。
菊地さんは、「模試をしっかりと勉強した。奥原先生の指導のお陰。2年生の頃から興味を持ち、3年生から受験に向けて1日2〜3時間ほど勉強し、合格できて嬉しい」と笑顔を見せた。
同校情報処理科担当・奥原祥教諭は、「1つの区切りでここからがスタートでもある。専門の世界に飛び込むことになり、次々と新しいものになるので、ずっと勉強が必要だが、そこが面白いところでもある。この資格を持つことは、できると見られプレッシャーとなるかもしれないが、自信をもって伸びていってもらいたい。上を目指し続ける価値がある。後輩にも良い刺激となっている」とエールを贈った。
平成27年4月から平成28年1月までの全国での高校生の受験生は8,346名で、合格者は2,265名・27.1%だった。
◎情報処理技術者試験
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