小樽市議会第4回定例会の一般質問が、12月10日(木)13:00から、本会議場で行われ、市民も傍聴席から質疑の様子を見守った。
一般質問には、千葉美幸(公明)・新谷とし(共産)・林下孤芳(民主)・中村岩雄・安斎哲也(新風小樽)・小貫元(共産)・鈴木喜明(自民)の7名の市議が立った。
千葉議員は、北海道新幹線開業に向けた取組みについて質問。その中で、小樽でも15年後に札幌延伸を控え、北海道新幹線新小樽駅周辺まちづくり計画策定会議の初会合が開かれた。市長のリーダーシップとスピード感、組織力が必要となると感じた。懸念される同会議のメンバーに、地域を基盤とする公共性高い仕事をしている小樽商工会議所が入っていないことを上げ、その理由は何か、メンバーに加わえるよう要望した。
森井市長は、「商工会議所が事務局を務める北海道新幹線建設促進期成会や、市に先行して北海道新幹線の有効活用について、提言書を取りまとめていたことから、計画策定会議では、その提言や知見に基づいた助言をいただくアドバイザーの参加をお願いしたが、商工会議所からアドバイザーではなく一委員として参加したいとの意向があり、アドバイザーとしての参加に理解が得られなかった。商工会議所から助言をいただくことで、議論がより深まると考え、アドバイザーとして協力してもらうことも含め協議する」と答弁した。
新谷議員は、婚姻歴がないひとり親の家庭にも適用するよう「未婚ひとり親の寡婦控除みなし適用」について質した。「未婚ひとり親家庭の保育料を、新年度予算編成の中で検討したいと答弁をもらい良かった。千歳市をはじめ、早速実施している。ぜひ、4月から実施できるよう市長の決断を」と強く要望した。
森井市長は、「強い声を聞き、議員の意思を受け取りながら、来春に向けて前向きな検討ができるよう努力したい」と述べた。
林下議員は、市長の政治姿勢について質問。「地方創生の交付金不採択については、結果として残念。市長の就任記者会見で、市の財政状況は思ったより厳しくなっていると発言があった。その認識がありながら、国の交付金を受ける絶好のチャンスに、市長は構想できなかったのか残念に思う。もっといろいろな関わり方を担当者の先頭に立ち、窓口に対してアピールできなかったのか」と質した。
森井市長は、「議員の皆さんをはじめ、賛同を得られなかったことや市民に心配を与えた。今後においてそのようなことがないようにしっかりと努力したい。。不採択については、残念ながら目に止まらず、今後改善し、国における募集があったら対応できるよう研究したい。役割や要望などは、事前相談を受け付けない方針が示され、上京時にスケジュールを組まなかった」と理解を求めた。
安斎議員は、森井市長の除雪の問題を質した。JV構成条件を4社以上に変更した根拠や将来的な除雪体制とは何か見解を求め、また、参与の必要性についても尋ねた。
森井市長は、「4社以上に変更したのは、きめ細やかな除排雪を行うために、将来的な除排雪体制を見据えて、少しでも多くの業者に携わってもらいたいから。多くの業者が除排雪に携わることで、経験を積み重ね、技術力を向上させ将来にわたり持続可能な除排雪体制を構築する。これにより、安全で安心な冬の市民生活が支えられる。参与については、実現したい政策に対しての専門性とともに、市政に対しての意識や考え方が同じ方向を向いていると感じた。アドバイザーの必要性を感じ実現するため任用に踏み切り、参与は公約実現に向けて適切な人材であると判断した」と繰り返し答弁した。
この安斎議員の質疑の中で、市長答弁で5ヶ所におよぶ答弁漏れが発覚し、度々の「議事進行」の発言が飛び交う中、横田久俊議長の判断で、休憩を取らず質疑を続行した。
安斎議員は「事前に質問内容を通告し、レクチャーも行なっており、答弁漏れはありえない」と指摘。議長の指示で、その場で、関係部局と市長が相談する異常事態となり、勝手な発言やヤジもが飛び交い、議会が紛糾した。
結局、午後1:00開会の市議会は、この日もまたまた夜間議会に突入し、20:00近くまで市職員に残業を強いた上、市費の無駄使いが行われた。午前中から開会すれば、残業も市費の無駄使いもなかったろうに、午後から議会を当たり前としている小樽市議会の”常識”が問われている。
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