森井秀明小樽市長が進める除排雪体制の見直しで、二転三転する市長発言を巡り、市議会で、「謝れ」、「謝らない」で空転が重なる中、11月17日(火)13:00から、市議会建設委員会(千葉美幸委員長)が開かれた。
小樽市議会は、この日の建設委員会から、委員会では初のネット中継の試行を始めた。これにより市民は、より具体的に委員会審議の様子を知ることが出来るようになった。
13:00から開会した委員会では、「謝れ」(議会)、「謝らない」(市長)との無毛な論争が再発した。除雪についての市側の答弁には、何らの権限を有していない嘱託職員の堤正和参与が前面に立ち、担当の建設部長の姿は霞んでしまっている。
ここには森井市長が議会で任用も報酬も否決されした堤参与を、他会計からの流用で報酬を確保し、嘱託として勝手気ままに任用し続ける人事の不透明さが浮き彫りになっている。◎関連記事
しかも、除雪懇談会で、堤参与が市長の代理で出席したと発言したことを受け、各委員からは、大きな疑問符が投げかけられた。市の予算や法令に照らして、何ら根拠のない幽霊参与が、市長のお気に入りとして、個室を与えられ、15:30には退庁してしまうので、委員会での質疑でも優先されている異常事態こそ、一日も早く正常に戻すことこそが市長に求められている。
結局、この日の委員会では、各委員と市側の議論が噛み合わず、1時間10分の休憩を挟み、19:00頃まで質疑を続けた。
市長が、除雪業者の共同企業体(JV)を、受付を締め切った後の土壇場で、2社から4社に変更したことで、入札不調となり、7地域の内3地域で業者が決まらなかったことについて、市民に混乱と不安を抱かせた市長の責任と謝罪が求められた。
これに対し、森井市長は、「少しでも改善しようと取り組んだ結果で、入札が不調になることを望んで行ったのではなく、よりきめ細やかな除排雪の実現のため、市民の皆さんのために取り組んだ。大変残念な結果となった。明日の入札が順調に行くことを願っている」との答弁を再三にわたり繰り返し、謝罪には応じなかった。
また、貸出しダンプ制度の配車方法の変更を検討していることについても、「あまりに急な話で、除雪のJVの変更と同じことをしている」「除雪が間近に迫った時期になぜ、また新たな変更を示すのか」との指摘が各委員からなされた。
貸出しダンプ制度は、昭和54年から始まった。現在、小樽市の登録トラックは、4つの運搬排雪契約業者(小樽運送事業協同組合・道央環境土木運送事業協同組合・道都総合事業協同組合・小樽トラック協同組合)の約150台ほどがある。◎資料
従来の配車方法は、積込み業者が加盟する組合の車両を原則的に配車していたが、トラック稼働の均等化を図るために、各組合が登録しているダンプトラックに通し番号を付し、順番に均等に配車を行うよう変更するもの。
昨年度、現地で確認した運搬車両の雪捨て場とのサイクルと伝票の整合性がないことや、対象外の雪を排雪していたなどのルール違反があった。積込み業者と運搬業者が同一の場合は、チェック機能がないとの事例を踏まえて、配車の方法の変更の検討を進めている。11月4日に、4つの団体に説明し、1週間後に回答するよう求めている。
片山幸宏建設部副参事は「提案は参与から8月にあったが、素案を策定するのに時間がかかり、今の時期になってしまった。今年度の実施ではなく、来年度以降の実施を見込んで話している。配車方法の変更は、4組合の協力がなければできない。本年度の実施は難しい」と回答した。
決まっていない3地域の入札は、4社から3社に緩和され、11月18(水)9:00から、市役所(花園2)別館4階第3委員会室で執行される。3JVが申請しており、森井市長発言からスッタモンダした除雪体制が、ようやく決着することになりそうだ。◎関連記事
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