副市長・参与人事に疑問符!市長定例記者会見

 小樽市(森井秀明市長)は、8月31日(月)13.30から、市役所(花園2)市長応接室で、定例記者会見を開いた。
 市長は、本日、副市長選任議案を議会に追加提案したことを明らかにしたが、この人事に対する記者の質問には、逃げの姿勢に終始し、記者たちから大きな疑問符が投げかけられた。
 副市長に起用された中村浩氏(61)は、市内長橋在住。1978(昭和53)年4月に小樽市職員となり、福祉・保健の部課を経て、医療保険部長・福祉部長などを務め、2014(平成26)年3月に退職。現在は、独立行政法人労働者健康福祉機構・小樽地域産業保健センターコーディネーター。
 2011(平成23)年に執行された小樽市長選挙に係わるパーティー券販売の政治資金規制法違反事件時に、福祉部長だった中村氏も関与し、罰金刑と公民権停止処分を受けている。
 森井市長は、中村氏起用で、9月議会に選任同意を求めることにしているが、副市長・参与人事については、議会からも大きな疑問符が投げられており、すんなり同意されるかは不透明な情勢になっており、9月2日からの第3回定例会の審議の動向が注目される。
0831mayer.jpg 市長は、「中村氏は、市に在職中は、様々な業務を経験し、市政に大変精通している。公約実現に向けて市職員とのつなぎ役として山積する課題を解消し、市民の皆さんの期待に応えるための最良の人」とした。
 質疑応答では、「この度の選挙時に、森井市長が、事務所開きや選挙活動時に、パーティー券販売の政治資金規制法違反事件を強く批判。悪いことをしても勝てば良いのかと述べた。その当事者を、副市長に起用するのは、言っていることとやっていることに矛盾しているのでは?」と問われた。
 森井市長は、「矛盾するとは思っていない。公民権停止処分も終わり、更生されようとしている人。その話をするのはどうかと思う。その経緯については、議会で話す」の一点張りに終始した。
 日頃より、開かれた市政を目指し、情報公開を常々言明しているが、市長自らが説明責任を放棄する姿勢に多くの疑問が広がった。
 森井市長は、「4年前の出来事は、今でも許せない思いで、体質を変えようと取り組みたい。その公民権停止処分も終えた中で、個人に対して責めるつもりもない。一緒に同調して取り組んでもらえるならば取り組みたい。説明は議会で話す」と繰り返した。
 また、市の財政状態をどう捉えているかの質問に、「厳しい状態に変わりはない。他会計からの借入等も解消できず、それらがすべて改善されるまで、真の財政健全化とは言えない」と答えた。
 「歴代の市長は、給料カットしてきたが、厳しい財政状態が分かったのなら、自分の給料をカットするか?」と問われたが、「財政部と検討していきたい」と先延ばしを図り、自らできる決断を放棄した。
 また、市長は、わずか任期1ヶ月半の6月にボーナス満額もらっていることについて問われ、「市民の皆さんからの指摘を、市民の声として、今後において改善策を対応していく」と曖昧に答えた。
 副市長が決まれば参与は任用され続けるのかの質問には、「参与は、副市長業務に携わっておらず、公約に対してアドバイスしてもらい、公約実現に向けて、除排雪予算への具体的取り組みを含めて形になりつつあるのはアドバイスのお陰で、今後も具体化するために必要な人材」と答えた。
 関連記事