副市長に中村浩氏を提案! 森井市長が表明


 森井秀明小樽市長(42)は、27日(木)15:00に、市議会議長・副議長に会い、9月2日開会の市議会第3回定例会に、副市長に市の部長職を務めたOBの中村浩氏(61)を充てる人事議案を提出することを表明した。
jinji-nakamura.jpg 中村浩氏は、市内長橋在住。昭和53年4月に小樽市職員となり、福祉・保健の部課を経て、医療保険部長・福祉部長などを務め、平成26年3月に退職。現在は、独立行政法人労働者健康福祉機構・小樽地域産業保健センターコーディネーター。
 森井市長は、就任以来、右腕となる副市長人事を急いでいたが、選考が難航し、6月市議会の提案を見送っていた。国や道などにも相談したが、色好い返事が得られなかったことで、結局、市の元部長という平凡な選択となった。
 9月2日開会の定例市議会での選任・同意を求めることにしているが、絶対多数を占める市議会野党が選任に同意するかはまだ流動的で、会派の中には同意しない方向で検討しているものもあり、参与人事の問題も残っており、先行きは不透明だ。森井市長の市議会運営の手腕が問われるところとなっている。
 森井市長の今回の中村氏起用について、市議会の野党会派からは多くの疑問の声が上がっている。中村氏は、福祉部長だった時、中松前市長の後援会のパーティー券販売に関わり、12部長らとともに政治資金規正法違反として立件され、2011年5月、罰金15万円、公民権停止4年の司法処分を受けている。
 立件した札幌区検察庁は、「公務員の政治的な中立性を傷つけ、市民の信頼を失墜させた悪質な事案だ」と異例のコメントを出していた。
 森井市長は、市長選の際、中松後援会が起こしたこのパー券事件を徹底的に批判。パー券事件を起こした中松市長の再度の市長選立候補を痛烈に攻撃していた。その部下であった中村部長は、当事者の一人として罰金刑と公民権停止に処せられていた。今回、森井市長は、まさに自ら批判してきた当事者を、なりふりかまわず、副市長に起用するという方針に舵を切った。
 9月市議会に提案される中村氏の副市長人事については、絶対多数の野党各会派の同意が必要だが、すんなりと選任に同意するとは思われず、大きな波乱要因を抱えることになった。森井市政の先行きの試金石となる副市長人事の行方に大きな注目が集まることになった。
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