森井秀明・小樽市長の発言を巡り、紛糾・空転し、日程がずれ込んでいた小樽市議会(横田久俊議長)は、6月29日(月)13:00から本会議を開き、先議していた銭函のおたるドリームビーチ市営海水浴場開設のための一般会計補正予算案(1,290万円・議案第1号)と減額した修正案(630万円・議案3号)を採決し、ともに賛成少数で「否決」した。
採決の結果は、市長提案の議案第1号は、無所属の1人だけが賛成で、全会派が反対。会派・新風小樽(安斎哲也代表)が提案した減額修正案は、新風小樽の3人だけが賛成、他の全会派と無所属が反対で否決された。
無所属の石田博一議員は、「中松市長が、飲酒死亡事故の道路を1,500万円かけて、ガードレールを設置していることや同海水浴場の駐車場の管理経費860万円を当初予算に計上していたことは、ドリームビーチの開設を前提にしていたからだ。中松市長は、安全確保のために議案を提出した。中松市長なら可決、森井市長なら否決と、あまりにフェアーでなく、市民感情を逆なですることではないか。
今回の森井市長の緊急的避難措置も最低限の対応ということで完璧ではありませんが、このドリームビーチの現状を誰よりも熟知し、1人でも犠牲者を減らすという意味においても、また未然に事故を防ぐという意味においても、必要最小限の不可欠な予算措置であることを明言致します。なお、修正案につきましては、最低限以下の対応では全く機能しない可能性があり、反対を致しました」と討論したが、市議会では、たった一人反乱で終わった。
小樽市議会の定数25人の会派構成は、自民7・公明5・共産5・民主4・新風小樽3・無所属1となっている。過半数には13人が必要だが、森井市長は、これまでの小樽市政(山田・中松市長)は、自・公・民・連合小樽・小樽商工会議所の5者相乗り体制で、これを痛烈に批判して当選してきただけに、自7・公5・民4の3会派だけでも絶対多数野党が構成され、これに選挙時にカジノ反対などの政策を評価して支援した共産5と新風小樽3は、森井市政に是々非々での対応としており、与党とされているのは、無所属の1人だけという構図となっている。
この会派構成の中、森井市長は、たった1人の応援団だけで、議会運営に臨まなくてはならず、市議会には、強力な反森井の包囲網が立ちはだかっている。
今回の森井市長初の自前の政策予算であったドリームビーチ市営海水浴場開設のための一般会計補正予算案の否決で、夏の小樽の海水浴場にも大きな影響が及ぶのは必至の情勢で、さらに混迷の度合いを深めることになった。
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