小樽市の第13代市長に就任した森井秀明市長(42)が、4月30日(木)13:30、小樽市役所(花園2)に初登庁した。
森井新市長は、市役所入口で車を降り、正面玄関まで歩き、職員150人が拍手で迎える中、女子職員から花束を贈られ、市長室に入り、市長机に初めて座り、報道の写真撮影を受け、森井市政をスタートさせた。上着の襟には、市長の真新しいバッチ(胸章)がつけられていた。
14:00から、市議会議事堂に、幹部職員ら200人を集め、市長就任挨拶を行った。挨拶内容はこちら
15:00から就任記者会見に臨み、記者との質疑応答を行った。
4年間の森井市政に向けての抱負が語られ、「これからも様々な取り組みへ向けて、対話をしながら、市政の現状をオープンにして、市民も市政運営に携わってもらえるよう環境を整えながら進めたい」と述べた。
質疑応答では
Q:市のトップリーダーとして、今日就任されたが、市民が知りたいことは、新しい市長がどう小樽市を変えていくのかだ。
A:特定の団体や一部のしがらみを断ち切ってもらいたい。市民と思いを共有できる市政に変え、市民に対して優しい街に変わっていくことが、大きな変化となる。人口減少対策も、住民を大切にする政策に重点を置き替えれば、人口減少への歯止めとなる。そこへ着目することがいままでと違うこと。
Q:最優先課題として何に取り組むのか。
A:子育て支援や除排雪の改善など、市民の身近な行政サービスに逸早く取り組みたいが、現状の財政状況をまだ把握しきれていないため、状況を確認し、皆さんにオープンにして検証して取り組みたい。周産期医療の問題は、いち早く取り組まなければならない大きな問題である。
Q:今の気持ちや今後の意気込みについては
A:すべて初めてのため、戸惑いや感情が入り混じっている。気持ちを引き締め、市役所職員と共に、この街を立て直すために一緒に働くと感じた。意気込みについては、述べた公約すべてにおいて任期中に実現できるよう努力したい。
Q:周産期医療について
A:小樽市担当からや情報や関わる医局の皆さんから現状を把握し、はっきりしたところで、できるところから始めたい。
Q:ドリームビーチについて、どのような形にしていくべきか
A:海岸の良好な環境のため、多くの人が訪れている。水難事故が起こった時、あのエリアは、救助における起点の場所ともなる。違法状態の改善も含めて、有効利用を行いたい。海水浴場の開設は、状況によってはできないかもしれないと自覚していると聞いている。問題を解決できるよう時間をかけて取り組みたい。
Q:市の幹部人事について
A:内部、外部登用どちらもある。内部を知り、外部も可能性をなくすつもりはない。間に合うように取り組みたい。
最後に、「これからの4年間を、市民の皆さんのために担うこととなり、市民がこの街に住んで良かったと言ってもらえるようにしたい。除排雪が悪くて、隣の町に住むなど人口減が実際に出ていると耳にする。行政が変わることで、人口減に歯止めをかけられることがあると感じている。市民に優しい街にするためにも、市民を大切にする政策にもう一度目を向け、逆に、この街に住んで良かった、子育てしたい街、退職後に移住したいと多くの人達に感じてもらえるよう、この4年間、今日1日目から始めたい」と述べた。
原発再稼働の反対やカジノはいらないと強調。1時間続いた会見は終了した。
この日の初登庁の予定時間は9:30だったが、森井氏の個人的理由で、13:30の異例の午後からに変更された。これついて、記者会見でただされると、森井市長は、「初登庁の前に、選挙でお世話になった一部の支援者にどうしても報告と挨拶がしたい。亡くなられた前の後援会長にもお参りしたかった」との理由を挙げた。
この点につき、公務より私用優先ではないかと問われると、「私のわがままと言われればそれまで」と認めた。