小樽市議会第1回定例会の代表質問の2日目が、3月3日(火)13:00から、本会議場で開かれた。
公明党(高橋克幸議員)、民主党・市民連合(斎藤博行議員)、一新小樽(安斎哲也議員)の3会派の代表質問と、久末恵子議員の一般質問が行われ、市政運営や、財政・環境・除雪・教育問題などについて、市長や教育長、関係理事者へ質問した。
高橋議員は、「前年度同様厳しい財政状況と考える財政問題について」質問した。
市長は、「本市の財政状況は、平成28年度以降の予算編成においても、多額の財源不足が見込まれ、財源対策を行わなければ、収支均衡予算を編成できない財政構造にあることから、今後の中長期的な収支を見通す中で、引き続き、財政調整基金による財源対策を考えているところ。
また、中期財政収支を見通し、歳入では、26年1月以降の税制改正や消費税率引き下げ延期、歳出では、電気料金値上げや子ども子育て支援新制度をはじめ、社会保障制度改革の影響が反映されておらず、27年度の財源不足を、3億4,100万円と見込んだのに対して、27年度予算編成では、骨格予算の段階ではあるが、5億4,000万円の財源不足が生じている。このため、財政健全化に向けた対策として、行政評価などの結果を踏まえ、事業の厳選を行い、引き続き、収支改善に向けて取り組む」と答弁した。
空家についての実態調査や活用について質問。
市長は、「空き家等対策推進に関する特別措置法に基づく対応を進めるためには、市内における空家の現状を把握する必要があることから、調査を実施し、その上で、空き家を良好・不良・危険などに分類する。
空き家対策についての態勢は、空家の情報収集や現地確認、市民からの相談や苦情対応の他、昨年11月に成立した空き家等対策推進に関する特別措置法に基づき、必要な措置において検討する。このため、来年度建設部において、専任の職員複数名を配置し、空き家対策を効率的・総合的に推進する。
空き家・空き地バンク制度は、制度を開始した平成22年1月から今までに14件の登録があり、すべて売買・賃貸借が成立している。登録数は、初年度8件で、その後、0〜3件で推移、この制度の内容は、空き家・空き地の売却を希望する人の物件情報を市HPで公開し、購入などを希望する人との仲介を市が提携する宅地建物取引業者が行う制度。調査で把握した情報は、空き家等情報に関するデータベースを整備するとともに危険な空き家については、必要な措置をこうずるなど、今後の空き家対策を検討するため活用したい」と答弁した。◎空き家・空き地バンク制度
また、空き家における除雪や落雪問題について
「空き家による落雪等の相談件数は、平成23年度・80件、平成24年度・62件、平成25年度・97件で、道路に落雪した、落雪しそうで危険、落雪で建物が損傷するから指導してもらいたいとの相談内容。空き家は個人の財産で個人の責任により管理すべきもので、行政の対応には限界がある。所有者の連絡先の調査などに時間を要し、金銭的な理由などにより、十分な管理が行われないという現状があり、大きな課題。落雪パトロールや看板・ロープの設置の注意喚起を行っている」と答弁した。
再質問で高橋議員は、「落雪で、ロープも看板もなぎ倒され、消防が来て道を空けている。事故が起きてからでは大変。前向きに検討してもらいたい」と強く要望した。
教育問題について、平成25年度の全国学力調査において、小学校で、算数A以外は全道平均を下回り、中学校では、すべて全道平均を下回る結果となった。平成26年度は、小中学校のいずれの教科におても、全道平均を下回っている。どんな分析をしているかと質問。
上林教育長は、「2ヵ年の調査の分析については、平成26年度の調査結果から、本市の児童生徒は、全国に比べて、基礎学力がしっかりと身についていない割合が高い状況にあり、今後は、各学校において学年の学力定着目標を定め、学力向上検討委員会において、分析をもとに作成した確認テスト問題を学期ごとに実施し、基礎学力の定着、書く力の育成、家庭での望ましい生活習慣の確立の3点を重点課題として取り組みを行っている」と答弁した。
◎本議会における質問通告一覧