暖房などの火器を扱う時期となり、小樽市役所(花園2)では、10月29日(水)9:30から、同所本館と別館を繋ぐ駐車場付近で、「小樽市自衛消防訓練」を実施した。
秋の火災予防運動(10月15日〜31日)に合わせ、毎年行われている訓練で、市の消防計画に基づき、指揮本部及び救護所を設置し、自衛消防隊が来庁者や職員に避難誘導を行い、消火、救護活動の連携強化と迅速かつ的確に行うことを目的にしている。
9:30頃、本庁舎内から出火し、庁内各階への延焼のおそれがあることを想定し、庁舎内では、サイレンが鳴り響き、庁舎内職員約600名のうち、322名が訓練に参加し、庁舎内から駐車場付近へ避難した。中には、車椅子で避難したり、職員が高齢者や負傷者となる擬似体験避難訓練も行われた。
また、屋内消火栓により初期消火訓練が行われ、建物へ向けてホースから勢い良く放水する様子を見守った。4階と5階から救助袋が下ろされ、庁舎内の職員が救助袋を使って次々と避難した。
5階にあるまちづくり推進課の職員は、仕事をしているフロアから救助袋を使って脱出。初めて体験した職員は、「乗る時や降りる時に恐怖を感じたが、スムーズに脱出できた」と話した。
その後、一部の職員を集めて、消火器の取り扱いを含めた消火訓練が、消防本部消防隊の説明で開かれた。
消火器による消火は初期消火のため、身の危険を感じた場合は、直に避難することを伝えた。今回は、薬品の替わりに水を使って、火に見立てた的に消火器の水を当てる訓練を、参加者全員が行なった。
館内放送を使って、小樽市自衛消防隊・迫俊哉本部長(総務部長)は、「本日の訓練は、消火活動、避難誘導、救助袋による避難のほか、車椅子等の擬似体験避難、消火器を使っての消火訓練が行われ、初期の対応も含め、概ね良好であった。実際の火災では、職員ひとりひとりが各階の隊長や班長の判断指示のもと、落ち着いて対応することが重要である。いざという時に、多数の来庁舎の安全確保を最優先に、迅速・的確に誘導、避難ができるよう日頃からそれぞれの役割を確認するようお願いする」と講評を述べた。
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