全道秋の火災予防運動(10月15日から31日までの17日間)に合わせ、小樽市消防本部では、啓発事業の一環として、初日の15日(水)14:15から、小樽工業高校(最上1・菅原修治校長)で、消防訓練を実施。全校生徒による避難訓練も同時に行われた。
同運動は、火災が発生しやすい気候となる時季を迎え、火災予防思想の一層の普及と、火災発生の防止、火災による犠牲者の発生を減少させ、財産の損失を防ぐことを目的としている。
「14:15頃、同校4階家庭科準備室より出火し、自衛消防隊による初期消火や避難誘導が行われたが、火勢が上階へ延焼拡大し、多数の逃げ遅れた人が出た」との想定で、人命救助活動を優先に行われた。
小樽工業高校生338名(全351名)・職員43名、消防隊員30名・消防団第16分団4名が参加し、はしご車(40m級)・タンク車(3台)・救助工作車・指揮車・資材搬送車等7台が出動した。
火災発生のアナウンスにより、学校内にいた生徒がグランドへ一斉に避難し、消防車輌が到着。消防隊員は、はしご車を使い、屋上に取り残された1名の救助を開始した。職員玄関からは、校内の逃げ遅れた人の救助へ向かった。自衛消防隊と消防団も協力し、消防隊員が逃げ遅れた人を見つけ、消防団が救助した。校庭内では、救助用エアーテントが設営された。
屋上で取り残された人をはしご車で無事救助し、消防隊員はロープを使い、素早く地上に緊急脱出した。その後、消防団員も加わり、6箇所から一斉に放水し、訓練は無事終了した。
グランドへ避難した生徒を前に菅原校長は、「欠席者がいるため訓練参加者338名が全員避難し、避難にかかった時間は5分49秒。無事、消防訓練ができた。自分の命を守る行動を取ってください」と伝えた。
訓練終了後、村木政己消防署長は、「学生は無事に避難し、校内に数名逃げ遅れた人を、自衛消防隊・消防団・消防隊員で救助し、救護所へ運んだ。ロープでの緊急脱出やはしご車での訓練、一斉に放水訓練が行われ、すべてにおいて順調にでき、素晴らしい成果だったと思う。一般市民も訓練を報道等で知り、今日から火災予防運動が始まり、火の元に充分注意してもらえる。訓練の成果としては充分だと思う」と講評と述べた。
なお、秋の火災予防運動に関連して、10月18日(土)13:00から、ウイングベイ小樽(築港11)5番街1階ハイタッチコートで、住宅防火機器展示会を行う。
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