小樽市立色内小学校(稲穂5・小島昇校長)では、6年生27名が、小樽の魅力を学び伝える「おたる案内人ジュニア」の育成プログラムに取り組む中、8月27日・28日の小樽運河中央橋付近の観光ガイドの挑戦に続き、9月18日(木)10:00から、運河公園(旧日本郵船株式会社小樽支店前)周辺を観光ガイドし、前回と合わせ、27名全員が「おたる案内人ジュニア」のデビューを果たした。
同校では、3年前から、5・6年生の総合学習の時間を利用して、おたる案内人1級やマイスターの資格を持つ5名が講師となり、5月13日から9月19日まで、実技も含めて18回の授業を開き、”おもてなし”の意味を学び、ガイドする場所を調べ、シナリオを作成し、練習を重ねてきた。5年生は、来年のデビューに向けて11月まで学び、6年生にとっては、2年間の集大成を披露する貴重な体験となった。
朝からあいにくの雨模様となり、開始を30分遅らせて開始。子ども達の思いが伝わり、雨も止み、同公園内の旧石油倉庫内に児童やおたる案内人、関係者らが集合した。
ガイドに先立ち、小島校長は、「今日と明日、一生懸命勉強したこと・練習したことを、応援に来る人や観光客に、頑張った証拠として見せ、自信に繋げてください」と激励した。
27名は揃いの青いベストを着用し、時折、雨も降る変わりやすい天気の中、案内役とガイド役に分かれて、7地点へそれぞれ移動した。
ガイドする7地点は、1.運河公園全体、2.北運河とはしけ、3.旧増田・旧広海・旧右近倉庫、4.北防波堤の建設を指揮した廣井勇、5.南防波堤を手掛けた伊藤長右衛門、6.木骨石造倉庫の旧日本石油倉庫、7.旧日本郵船と旧手宮線。それぞれの歴史や特徴を解説し、全ガイド所要時間は30分ほど。
はじめは緊張した様子だったが、案内人ジュニアらしく大きな声で、これまで取り組んできた成果を発揮していた。
大橋さくらさんは、「顔を見てはっきりと話そうと頑張った。今ままで知らなかった小樽をこの勉強を通じて知ることができた」と話し、福優星君は、「分かりやすく調べたことを話した」と、満足した様子だった。
開始から1時間ほどで、7組のPTAや観光客が運河公園ガイドに参加し、小樽の歴史や名所の説明を熱心に聞いていた。
同校PTAの福田香織さんは、「長年小樽に住んでいるが、分からないこともあり、運河と陸の境目だった場所など、ガイドを聞いて、今日改めて知ることもあった。途中で雨が降ったが、しっかりと声を出し、車の音に消されることもなく、良かった。クイズも面白かった」と話した。
指導役のおたる案内人の岩崎迪さんは、「雨が降るパプニングがあり、良い経験をした。この経験が生きてくる。頑張ってください」と励ました。
なお、19日(金)13:30からも同じ内容で行なわれ、平成26年度「北海道ふるさと教育・観光教育推進事業」に採択されていることから、小樽市長や小樽観光大学校運営委員会長、北海道教育庁後志教育局義務教育指導班担当者も視察を兼ね参加の予定。
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