余市海岸で、8月2日(土)に行われる「縄文野焼きまつり」に合わせ、7月16日(水)17:00から、小樽縄文人の会・前田隆護代表のアトリエアート工房開拓舎(若竹町)で、市内に住む年中から小学生までの7名が、縄文土器づくりに取り組んだ。
子ども達は、思いのままの自由な発想で、器やオブジェなど個性溢れる作品を、1時間ほどで次々と完成させた。作品は、直射日光を避け、虫干しを繰り返して乾燥させる。
前田氏は、小樽の宝である忍路のストーンサークルに魅せられ、12年前から縄文土器に携わり、2005(平成17)年から毎年、野焼きまつりに参加。2009(平成21)年にアート工房開拓舎を設立。オリジナルな器作りに専念し、新しい魅力の縄文をキーワードに、小樽の活性化を図り、子ども達に伝えようと活動している。
同工房では、17回目となる日本海余市保養センターはまなす温泉(余市町栄町)裏の海岸で開かれる「縄文野焼きまつり」に参加するため、大人42名・中学生までの子ども22名の作品づくりが、6月中旬から始まり、縄文模様やオリジナルの模様を施したお面や器・オブジェなど、個性を活かした作品が完成している。17日に子ども達の作品が出来上がり、あとは野焼きを待つばかりとなった。
同まつりは、北海道の中でも大規模なまつりで、昨年は約130名が参加し、150点ほどの作品が野焼きされている。
海岸では、8月2日(土)17:00から受付を行い、火をおこし18:00に点火。24:00まで火を絶やさず、その後、消火し冷ましてから、3日(日)朝の6:00に作品を取り出し、9:00から表彰式が行われる。
野焼きした作品を、8月30日(土)から31日(日)の2日間、運河プラザ(色内2)で、「野焼き縄文土器展」を開催する。北の縄文道民会議、公益財団法人北海道文化財団が主催となり、北海道教育庁生涯学習推進局文化財・長沼孝博物館課長らの基調講演や縄文琴や縄文太鼓、アイヌ民族の歌や口琴などが披露される。前田氏も「野焼き縄文土器について」の講演を予定している。
花園小学校2年生の青野耀太郎君は、「亀を作った。頭を胴体につける所と顔が難しかった。ヘラを使って亀の甲羅らしさを出した。野焼き後は、格好良い亀になればと思う」と話し、同林麻由さんは、「好きなうさぎを作った。今年で4回目の参加で、耳が取れないよう綺麗な形で焼き上がってほしい」と話した。
前田氏は、「豊かな想像力を発揮し、自由に製作している。野焼きはどんなものか、少しでも縄文土器について知ってもらいたい。今日参加した子ども達は元気が良く製作に取り組んでいる。この子ども達の中で、縄文土器に興味を持ち、受け継いでくれる子どもが出てくれればと期待している」と話した。
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