「議員定数に関する特別委員会」開く 削減6月決着か?


 議員定数削減のために4月22日開催された小樽市議会第1回臨時会は、3人減(自・公・民)か、7人減(一新小樽)か、現状維持(共産)かが問われたが、結局、何も決められず、深夜議会となる異常事態となった。関連記事
 後日開かれた理事会で特別委員会の日程を決め、5月9日(金)13:00から、市役所(花園2)別館第2委員会室で、議員定数に関する特別委員会(自民党・山田雅俊委員長)が開かれた。
0509council.jpg 審議に先立ち、全国生活と健康を守る会後志小樽本部の佐藤勤会長が、議員定数に関する慎重な意見を特別委員会に求め、議員削減には反対の立場で、「人口減のみによる定数削減は、監視機能の低下に繋がり、定数削減後、さらに定数削減と要求が出る」と意見陳述を行った。
 議員削減に反対する共産党の小貫議員は、改めて議員定数削減の基準を人口に絞ったことへ質問。
 公明党・高橋克幸議員は、「議員1人に市民5,000人と考え、人口と議員数は切っても切れないと考えにあり、今回も同様におよそ5,000人の枠組みで提案した。廣瀬講師の話もその通りと思ったが、常任委員会数方式には当てはまらないと考え、人口減に繋がった」と答弁した。
 小貫議員は、人口が減るとなぜ議員を減らさなけらばならないか、議会活性化を図る今、議員定数削減を提案するのは何故かと質問。
 高橋議員は、「議員の立場を大切にする上で、市民からの不信感や意見などがあり、努力していかなければならない。議員定数に関しては、人口に対して議論した上で提案してきた。人口に比例して削減を続ければ良いということではなく、限界値があると思う」と答弁した。
 小貫議員は、「1議員あたり人口5,000人は正しくない」と主張。議員定数を人口が減るからと減らす理由を不服とした。
 その後、高橋議員は、「5,000人を基準に戻すべきと議論してきた。定数を減らすと、5,000人の考えに近づける」と理解を求めた。共産党の北野議員らは、全く納得がいかないと、反論が続いた。
 17:00に特別委員会は終了し、次回は、6月6日(金)を予定している。
 現行定数28の議員定数削減では、与党の自公民が3減、一新小樽が7減を提案しているのは、危機に陥っている市の財政事情からも、市民の厳しい目線を、共産党を除く各会派が感じていることに他ならない。与党は、自民8、公明5、民主市民連合4の計17議席と過半数を占めている。それに4議席の一新小樽も削減に賛成している。反対しているのは、削減で自会派への影響を危惧する、5議席の共産党だけで、削減賛成が多数派となっている。
 議員提案で定数削減を自ら求めて多数派を形成しているのに、委員会で3減すら決められずに、市民との約束を反故にすることがあれば、自公民の与党に対する市民の目は、さらに厳しくなることは必定だ。
 ちなみに、前回の市議選の結果は、こちら
 小樽市議会会派別名簿(平成23年12月19日現在)
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