"雪を楽しく観察しよう" 博物館の雪あかりイベント


0211museum1.jpg 小樽市総合博物館(手宮1)では、「小樽雪あかりの路」を楽しむイベントの関連行事として、2月11日(火・祝)13:00から、同館イベント広場横の新雪が積もる雪原で、「雪を楽しく観察しよう」が開かれた。
 降りたての雪や積もっている雪について調べ、雪の層や温度・形を観察。雪に興味を持つ11名が参加した。
 講師には、札幌在住の日本雪氷学会会員の山田高嗣氏(札幌第一高等学校教諭)を迎えた。同氏は、各地で雪に親しみ観察するイベントを開いている。
 雪を観察する前に、館内のドームシアターで上映中の「Snowflake〜雪は天からの手紙」を見て、雪について学んでから観察を始めた。
0211museum2.jpg 参加者は、雪の中で活動できる装備で会場へ向かい、黒いボードに降ってきた雪を乗せ、ルーペで観察した。会場の気温や積もっている雪の表面の温度を比較した。気温は−1.3℃で、雪の観察には高めの気温だった。積もった雪の表面は−1.6℃でほぼ同じだった。曇りの日は、気温と雪の表面がほぼ同じで、晴れの日は、放射冷却が発生し、気温より雪の表面は低くなることを説明した。
 会場の積雪は107cmで、雪中の雪の温度を測った。30cm下では−1.1℃で、真ん中の50cm下では−0.6℃、地面との境目では0℃だった。地面の草などは生きていて、雪が布団の役目を果たし、0℃を保っていると話した。
 最近降り積もった雪は柔らかく、新雪、しまり雪、氷板、ざらめ雪を観察した。雪の断面を観察するため、断面に霧吹きで色をつけ、バーナーで溶かすと断面が綺麗に見えるインク法を用いて観察したり、黒いボードで、雪の断面を削ってルーペで観察。0211museum3.jpg参加者は、熱心に観察していた。
 また、音の観察では、ブザーを雪に沈めて、どこまで音が聞こえるか試し、雪は音を吸収する特性を持つことを知った。
 観察終了後、雪遊びの時間を設け、参加した子ども達は、雪にまみれながら、歓声を上げて楽しんでいた。
 小樽市立桜小学校4年生の佐藤優輝君は、「積もった雪や降ってきた雪は同じではないことが分かった。雪遊びをして楽しかった。新雪なので、歩いて回るのが大変だった」と話した。