世界的ヴィオラ奏者・今井信子氏(70)が率いる「ゆらぎの里ヴィオラマスタークラス2014」が、今年も始まった。
まず、小樽ゆき物語の一環として、1月4日(土)15:00から、ルタオ本店(堺町7)2階喫茶室で、街角コンサートが開かれた。大雪が降る中、市民や観光客ら50名が、思いがけないヴィオラとピアノの生の演奏会を楽しんだ。
同クラスは、小樽朝里川温泉のペンションを貸切り、優秀な受講生が寝食を共に11日間の音楽合宿を過ごす。1日を通して今井氏がレッスンを行い、濃密な時間を過ごし、有意義な合宿を行なう。
今井氏に賛同したNPO法人小樽・朝里のまちづくりの会が、2004年7月から実施し、2011年には実行委員会主催となり、今回10回目の節目を迎えた。2012年には、今井氏が小樽ふれあい大使に就任。小樽市議会議事堂での演奏会や、ボランティア訪問演奏会等、市民が無料で音楽に親しめる機会を提供している。
同コンサートは、 同クラスのピアニスト草冬香氏やアシスタントでヴィオラ奏者の大島亮氏、受講生から初参加の田原綾子さん、2回目受講の渡部咲耶さんとエンチ・チェンさん(台湾¥)、3回目受講の神原玲奈さんらがヴィオラを演奏した。
はじめに、草氏と大島氏のピアノとヴィオラの合奏でシューマン作曲の「ロマンス」と成田為三作曲の「浜辺の歌」を演奏。引き続き、受講生4名がヴィオラで、J.Sバッハ作曲の[
シャコンヌ」を、4名用に編曲されたものを演奏した。最後にヘンデル作曲「シバの女王の入城」を、5名のヴィオラとピアノ1名の6名が奏でるハーモニーが会場に広がり、聴衆を魅了し感動の輪が広がった。
一番前の席で聞いていた札幌市在住の兼平帆稀さん(19・大学生)は、「まさか生で聴けるとは思わず、今まで聴く機会もなく、今日は本当に良かった。とても良い場所で聞くことができた」と話し、一緒に来たアメリカ・カリフォルニア州出身のクリスティーナ・スパイカーさん(28・大学院生)は、「素晴らしかった。小さい頃、チェロを弾いていたことがあった。音色が温かく感じた」と話した。
同街角コンサートは、同日16:00から運河プラザ(色内2)でも開かれた。
また、小樽市民センター(色内2)マリンホールで、同マスタークラス10周年を記念するコンサートを、1月12日(土)に「バッハとピアソラ」、13日(日)に「ヴィオラの饗宴」を、各日とも16:00から開催を予定している。