伝統文化こどもフェスティバルに100人が参加


 第7回伝統文化こどもフェスティバルが、10月20日(日)13:00から、小樽市民センター(色内2)マリンホールで開かれた。市内の保育園児や小中高校生約100名による華やかなステージが繰り広げられ、来場者は、子ども達の舞踊や詩吟などを楽しんだ。主催は小樽市民センター・伝統文化こども教室小樽実行委員会。
 いけばな小原流小樽地区・小樽三曲協会・茶道裏千家淡交会小樽支部・日本詩吟学院岳風会小樽支部・日本舞踊藤間流扇玉会の5つの団体が参加し、9つのプログラムで開催。舞踊や詩吟など2時間半に渡る舞台を楽しみ、ロビーでは、いけばなを展示し、お茶席も設けられた。
 伝統文化こども教室は、「文化庁の事業として、我国の長い歴史と伝統の中から生まれ、守り伝えられてきた伝統文化を、将来にわたって確実に継承し発展させ、子ども達が歴史、伝統、文化に対する理解を深め、豊かな人間性を育てることを目的」としている。今年度から、親子で参加する体験教室を開催し、親子一緒に伝統文化を体験している。
 トップバッターは、小樽三曲会「夕やけこやけ変奏曲」を披露。琴の音色が会場に響き渡った。続いて、いけばな小原流小樽地区によるステージ上で花のいけ方を披露。

 日本舞踊・藤間流扇玉会の「はなよめにんぎょう」では、一生懸命に踊る姿に大きな拍手が沸いた。傘を持って踊るなど、日頃の練習の成果を発揮していた。
 茶道裏千家淡交会小樽支部では、作法や子ども達の普段の練習風景をスライドで上映し解説。子ども達は、日頃から御点前(おてまえ)の基礎をしっかりと学び、保護者も一緒に参加している様子を紹介した。その後、生徒14名が緊張した面持ちで、ステージ上で御点前を披露した。
 日本詩吟学院岳風会では、2人が息を合わせる合吟や独吟、連吟を披露。最後には、特別吟「川中島」を披露し、詩吟に合わせ剣士が刀を持って舞い、会場を沸かせた。
 同会は、入船小学校や天神小学校など、市内3ヶ所で教室を開講。天神教室の指導者・松下澧岳氏は「参加した子ども達は、堂々と日頃の成果を発揮したと思う。大きな声を出す機会があまりない中、詩吟の教室では、大きな声を出すほど褒められる。お腹から声を出し、ストレス発散でき、学芸会などでも度胸がつき姿勢が良くなる。小学校から始め、中・高校と辞めないで頑張っている人が多い」と話した。孫の詩吟を見に訪れた祖母は、「詩吟の約束事を学び、今日は、間違えずに真剣に歌い大変良かった」と話した。
 最後に同フェスティバル恒例となる「おたる潮音頭」を全員で踊った。はじめに、藤間扇玉氏による踊りの指導があり、その後、出演者全員が踊りの輪を作り、華やかに踊った。
 藤間氏は「皆さんの財産であるおたる潮音頭が、この先ずっと続くよう心より願っている。日本の伝統文化をしっかりと後世へ継承できるように、精進して参りたい。ご支援よろしくおねがいします」と挨拶。フェスティバルを締めくくった。
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