小樽掖済会病院 丸井今井跡地に新築移転


 小樽市内の1等地(稲穂1)で、デパート(丸井今井)やホテル(グランドH)などが入り、バブル期の小樽を象徴していた大規模商業ビルの解体工事が、現在進行中だが、この跡地に、建設予定のサービス付き高齢者住宅に続き、小樽掖済会病院(色内1)が新築移転することが明らかになった。
 小樽掖済会病院(佐々木一晃院長)は、9月14日(土)、市民センターマリンホールで市民セミナー「エキサイ健康講座」開いた。この席上、佐々木院長は「老朽化した現病院を旧丸井今井跡地に新築移転する」と発表。
ekisaikaiH.jpg 市内稲穂の中心商店街・サンモール一番街に面して建つ商業ビルは、1990(平成2)年に、丸井今井主導で市街地再開発事業として約130億円かけて造られた。地上13階・地下1階建(延43,600㎡)に、丸井今井小樽店と小樽グランドホテルが入居し、小樽のランドマーク的存在だった。しかし、丸井今井の破綻で、2005(平成17)年10月に小樽店は撤退。2009(平成21)年2月には、小樽グランドホテルが営業停止に追い込まれ、以降、空洞化が続き、雨風雪にさらされ、”幽霊ビル”となっていた。
 同ビルは、不動産競売に付されたが、一向に買い手が現れず、長年にわたって”幽霊ビル”となっていた。今年2月になって、日本レーベン(札幌)が、土地建物を購入。同所にサービス付き高齢者住宅の建設に乗り出した。
 掖済会病院は、築40年が経ち老朽化が進んだことと、敷地の制約から増改築などで建物が複雑な構造になっており、患者や医師・看護師などの移動にも支障をきたしていることから、かねてから移転先を探していた。
 
 日本レーベンは、札幌で病院併設型のサービス付き高齢者住宅を運営しており、土地を探していた掖済会病院との思惑が一致し、10月にも土地売買契約を交わすことにしている。
 これにより、旧丸井今井ビルの丸井今井小樽店とグランドホテル部分の土地(約4700㎡)に、新掖済会病院が新築移転されることになった。新病院は、地上7階地下1階建て、病床数138床。診療科目は現在と同じ、内科 ・消化器科・ 胃腸科 ・外科 ・肛門科・ 整形外科・ 麻酔科としている。開院は2015年夏の予定。
 そして、旧マルサ棟部分の土地(1740㎡)には、9階建て72戸のサービス付き高齢者住宅が建設される。
 長年、幽霊ビルとなっていた旧丸井今井ビルの商業ビルは、ここにきてようやく病院と高齢者住宅が併設されることになった。
 小樽掖済会病院
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