昨年までは、市立小樽美術館で開催していた「一檣会展」(三部正雄代表)は、会場を古屋ギャラリー(花園4)に変更し、9月10日(火)から15日(日)まで開催している。
今年で41回目を迎えた同絵画展は、第一管区海上保安部現役職員とOBの9名と同会員を指導する藤田勇一講師の水彩、油彩の31作品を展示している。
同会は、昭和48年に、第一管区海上保安部10名の職員で絵画同好会を立ち上げ、会名を会員から公募し、第一管区の「一」と、船のほばしら(マスト)を表す「檣(しょう)」の文字で、「一檣会」と名付けた。常に天を指しているマストのように、天に向って伸びようという心意気を表しているという。
同職員は転勤が多く、昨年には3名の会員が転勤となり、現在は1名の現役職員となり、札幌在住者が多い。会の活動は、同庁舎会議室で月1から2回、藤田講師のもと、絵画の勉強に励んでいる。時には、写生へ出かけることもある。年に一度の作品展にあわせ懇親会を設け、親睦を深めている。会の雰囲気は、職場の仲間ということもあり家族的な雰囲気。先生もユーモアがあり、褒め上手。的確なアドバイスを受け、楽しみながら学ぶことができ長く続けられた要因だという。
会場には、教室内で描いた静物をはじめ、OBの旅の風景画など、それぞれが普段の生活の中で描き上げた作品が並ぶ。型にはまらず、自分のスタイルを活かした作品づくりをしているという。従来開催の美術館より会場が狭くなり、出展する作品を絞り込み、気に入った自信作を出展している。
鈴木健太郎さんの「巡視船と波」は、八戸へ勤務していた頃の巡視船が、荒々しい波の中を走行する力強い作品に仕上げ、一管メンバーならでは作品。末広孝吉さんは、「この太っちょ」と題し、大根の葉を大胆に描いた作品や、美味しそうな桃など、独自な観点が活かされている。
宮内健さんは、水彩画を7点出展し、初秋の坂牛邸や、手宮線、小樽港を優しい色使いで丁寧に仕上げている。運河の海鵜やふきのとう、身近な所にも画題を見つけ作品にし、「年に1度の作品展を目指して描いた作品を、この機会に是非みていただきたい」と話した。
第41回一檣会展9月10日(火)〜15日(日)10:00〜17:00(最終日16:00)
古屋ギャラリー(花園4) 入場無料
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