7年目を迎えた「第13回青少年のための科学の祭典小樽大会(夏大会)」が、8月1日(木)・2日(金)10:00から15:30まで、小樽市総合博物館(手宮1)本館で開かれ、夏休み中の小・中学生が大勢集まり、科学に関する実験や工作を楽しんだ。
同実行委員会(菅原陽実行委員長)の主催で開かれ、小中学校、高校、大学の児童生徒や教員、企業や団体から130名がスタッフとなり、各ブースを担当。各日1,500人の来場者を見込んでいる。
実行委員で博物館の中野仁学芸員は、「子ども達が科学についての関心や興味を持ち、スタッフ同士の交流の場、それを現場に持ち帰り活かす。また、中・高校生には、将来への学習の場として経験してもらおうと開かれている。学生・先生、企業・団体のスタッフ一同が博物館に集まることにも意義がある」と話した。
日本科学技術振興財団では、放射線についての基礎知識を伝えようと全国10ヶ所で開催。小樽では初めて。実験では、モナズ石を使い放射線を発生させ、放射線は見えないが、霧箱という道具を使うと、通った後に出来る霧の筋(飛跡)を観察できる。放射線についてのチラシが配布された。
4年生以上を対象とした「ムーブフォルム」では、梱包用のバンドを切ったものを12本使い、交互にあわせ歯止めで止めていくと、立体的な形を作ることができる。つなぎ方を1つでも間違えると完成できない。両日100個を用意。
岩石標本では、天狗山、忍路、高島の660万年〜1,200万年前の安山岩や玄武岩、流紋岩を採取し、小樽の火山岩の標本を作った。小樽消費者協会では、ケーブル収納ボックスや、廃油から石鹸作りを行い、大勢の人が会場に集まった。
まが玉つくりは、修学旅行でヒントを得て実施。滑石を紙やすりで擦ると30分くらいで形になり、紐を通してペンダントが完成した。小樽工業高校では、逆二乗面や竜巻を発生させたり、恒例のヘビを展示。今回初の立体メガネを制作するブースを、同校ボランティア同好会10名がスタッフとなり来場者の対応にあたった。
同校教諭の菅原実行委員長は、「安く、面白く、なおかつ科学の深さや工夫がされているブースを開催。参加者の知的好奇心をかきたてることを目標に、自分で制作したり観察したり楽しんでもらいたい」と話した。
北海道コカ・コーラボトリング株式会社小樽事業所では、ペットボトルが大切な資源であることを伝え、いろいろなペットボトルを使って制作したにわとりを展示。ボトルアートコンテストについても紹介していた。
株式会社光合金製作所では、水の真空実験を開催。真空の中で水は沸騰し始め、圧力が611Pa・温度0.01℃になると一瞬で氷になるところを見せ、見学者を驚かせた。
朝里中学校1年の岩原壱宝君は、「科学に興味があり、毎年来ている。7つのブースへ行き、万華鏡やまが玉を作り楽しかった。水の真空実験を見て、大気圧が下がって水が凍る所を見た」と話し、母親は、「大勢のスタッフの協力があっての開催、すごいと思う。いつも参加させてもらい子どもと一緒に楽しんでいる」と話した。
8月2日(金)も10:00から15:30まで、同会場で開催する。
2013年青少年のための科学の祭典小樽大会(冬大会)は、平成26年1月18日(土)を予定している。
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