「60年目の記念写真道展」と「学生写真道展」同時開催


2013douten1.jpg 「第60回記念写真道展」と「第31回学生写真道展の巡回展」の小樽での開催が、8月7日(水)から11日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリー・多目的ギャラリーを会場に開かれている。
 北海道の自然をバックに動植物の絶妙なタイミングを撮影した力作などがずらりと並んでいる。心待ちにしていた写真愛好家らが大勢訪れ、多彩な写真の数々を鑑賞していた。同巡回展は、道内写真コンテストの最高レベルの写真コンテストとして一目置かれている。
 今回の道展は、60年目の節目を記念し、例年より入賞作品を30点ほど増やし、写真道展作品集には、60年史を掲載しページを増やして発行した。
 今年度の道展応募総数5,598点の中から、入賞・入選279点、学生道展の応募総数1,137点の中から入賞・入選は60点と、市内の写真道展審査会員4人と会友5人や、今回の道展の水越武審査委員長の作品を全紙サイズに引き伸ばして展示し、大変見応えがある。
2013douten2.jpg 道展は年1度開催され、2月1日から10日までに応募を募り、第1部(自由)、第2部(観光・産業)、第3部(ネイチャー)の3部門に分れている。応募サイズはA4または4つ切り。第1部のみ、加筆や削除などの2次的画像の加工ができる。第3部のネイチャーでは、コンクリートなどの人工物が一切入らないものに限定している。応募点数は、3部門を通して、1人30点以内。3月上旬に審査し、入賞・入選者には、3月中旬に通知している。
 何年も道展に挑戦している人には、このコンテストに賭けている人も多く、気に入った写真をこの応募のために意識して用意している。今回の道展の市内在住入賞者は、第1部に8名、第2部に6名、第3部に4名の計18名。学生写真道展では1名が入選している。
 第1部1席 第60回写真道展大賞・文部科学大臣賞には、中村和子さんの「珍客」が選ばれた。4羽のサギと1羽のフラミンゴの湖面に写る影が幻想的。このフラミンゴは、旭山動物園から脱走した話題のフラミンゴで、紋別のコムケ湖でタイミングよく撮影に成功している。
 第2部1席 国土交通大臣賞には、荻田貞子さんの「笑いをさそうヘソ踊り」が選らばれた。富良野のヘソ祭りで、ストロボをつけ、スローシャッターでタイミングよく撮影したユニークな作品。
 第3部1席 環境大臣賞は、友広茂夫さんの「ある晴れた朝」。寒さの中にも清々しい朝を感じさせる作品が選ばれた。

 祭りや馬場、モトクロスなどの躍動感溢れる作品や、シマリス、白鳥、キタキツネ、カワセミなどの野生動物と、自然をバックに見事なタイミングで撮影した作品など、画題はバラエティーに富んでいる。
 市内在住の堀野正憲さんは、「全体的に上手に写しているが、優しい写真が多く、北海道の厳しい寒さやTPP問題を抱える農民がいる中で、HAPPYな人の顔が多い。厳しい表情の顔があっても良いのではと感じた」と感想を述べた。
 同巡回展は、5月の札幌を皮切りに、道内14ヶ所で開催。小樽での開催の後は、8月28日から9月1日まで北見で開催を予定している。
 第60回記念写真道展・第31回学生写真道展巡回展
 8月7日(水)〜8月11日(日)10:00〜17:00(最終日16:00) 入場無料
 市立小樽美術館(色内1-9-5)1階市民ギャラリー・多目的ギャラリー