小樽潮陵・桜陽・余市紅志高校の3校の演劇部合同公演「約束の地」が、8月3日(土)に午前と午後の2回、市民センターマリンホールで開かれる。
その公演へ向け、7月25日(木)、紅志高校を除く2校・33名が、会場となる市民センター(色内2)マリンホールの舞台を使い、どんな効果が得られるか、実験を含めて練習が行われた。
桜陽高校演劇部・菊地美千顧問が脚本を書き、演劇部員が潤色したSFラブストーリーは、2時間の大作。装置や衣装、照明、音響などのスタッフ作業も部員40名が手分けをして担当。キャストの練習よりも準備作業に追われた。
菊地顧問は、「20年前に考えたSFが現実となり、福島の事故が少なからず今回の脚本作りに影響を及ぼしているのかもしれない。子ども達と一緒に全力を尽くし、大人達が頑張れる機会を与えてくれて感謝している。ふるさとの記憶があることで、私達が落ち着き、それには、自然があるからだということに気づいてもらいたい。
合同公演の目的は、高校生が頑張っている姿を多くの人に見てもらいたい。昨年の反響も多く、潮陵では、新入部員が沢山入部した。市内の中学では演劇部はなく、高校で初めて演劇部活動を経験するため、演劇を見る機会を増やし、面白さを知ってもらう意味でも公演が必要。パンフレットの広告は昨年より多い210件。昨年の演劇を見てファンができ、部員の努力が着実と結果となって現れた」と話した。
今回は、昼と夜の2回の公演で、チケット800枚を目標に、現在、半分が売れている。
潮陵高校の佐々木真樹顧問は、「作者が20年以上もかけて構想した内容で、笑いあり涙ありで、大切なものを守るための物語。菊地先生の演出技術は素晴らしく、新しいことへチャレンジしている。色をテーマに、いろいろな色を使い感情を表現しているところも見ていただきたい」とPRした。
最後のシーンをステージを使って練習。映像クリエイター328さんの小樽の自然の映像をバックに、主役が登場し演技する中、音響、照明、ドライアイスや雪と、部員みんなが一丸となって取り組んでいた。
主役のアスミ役の潮陵高校2年大橋理沙さんは、「いつもはサポート役が多いが、素敵な劇で初めての主役を演じることができうれしい。不安もあるが、この劇のテーマ・自己犠牲を伝えられるよう感動的な劇にしたい」と話した。
また、同じく主役のマモル役の桜陽高校3年長枝航輝君は、「2年連続の主役なので、プレッシャーで緊張している。重要な役をもらい絶対に応えたい。SF作品は初めてなので、生きている世界と別の世界を演じるのは難しい。スタッフの音響、照明など力を込めた舞台美術にも注目してもらいたい」と話す。
潮陵高校3年演劇部部長の三木悠史君は、悪役アンベ役。「初めての悪役。自分は発声の仕方や声が悪役に向いていると思い、待望の悪役。長い台詞が多く、観客をいかに飽きさせないように調子を変えるか苦戦している。劇中で激情するシーンにも注目してもらいたい」と話した。
前回同様、チャリティー公演として、売上げの一部を寄付する予定。
後志支部高等学校演劇部合同公演「約束の地」8月3日(土)昼の部13:00、夜の部18:30
前売券一般800円・高校生以下500円、当日一般1,000円・高校生以下700円
市民センターマリンホール(色内2-13-5)
問合せ 0134-22-0754 潮陵高校演劇部・佐々木顧問
0134-23-0671 桜陽高校演劇部・菊地・千田顧問
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