中松小樽市長は、5月27日(月)11:00から市長応接室で定例記者会見を開き、「新小樽夜間急病センター」と「平成24年度観光客入込客数」について報告した。
「市民の安心安全のために初期救急に対応する医療センターとして『夜間急病センター』があり、現在、済生会病院に隣接(梅ヶ枝町)しているが、同病院の新築移転に伴い、旧市立小樽病院看護師寄宿舎跡(住ノ江1)に移転する。平成24年度から新築工事に着手し、7月11日(木)にオープンする。
同センターは、床面積441.69㎡で、現在の施設より100㎡広くなる。その結果、患者に点滴等を施す観察室は広くなり、現在の2床から5床に増える。玄関横には、隔離室を設け、インフルエンザなどの感染症が疑われる患者を一時的に隔離する。
診療時間は、平日の午後6時~翌日午前7時まで。翌日が日曜日や祝日の場合は、午前9時までの診療となる。診療科目は、内科、小児科、外科。引き続き「一般社団法人小樽医師会」が管理運営する。夜間の突発的な急病の医療施設のため、突発的ではない病気などについてはできる限り、日中の医療機関の診療時間内に受診してもらいたい」 としている
「2012(平成24)年度の観光入込客数については、上期が375万8,300人、下期が284万700人で合計659万900人となった。平成23年度より56万3,000人の増加で、対前年比では109.3%となる。東日本震災前の平成22年度と比較すると98.8%で、ほぼ、震災前の水準に回復と理解する。特徴的なことは、平成22年度より道外客が5万6,000人、宿泊客が2万8,000人とそれぞれ増加。平成24年度に、新千歳空港に格安航空会社の就航がひとつの要因と考える。
外国人宿泊客数は、香港が6年連続トップ。台湾、韓国も震災前よりも増加。中国の観光客が尖閣諸島問題の影響で大幅に減少し、平成24年度全体では4万5,491人、平成23年度比では141%上昇。平成22年度比では91.9%に留まっている。
小樽市では、震災後、様々な観光客誘致施策を実施し、今年度においても新たな取り組みに着手したい。国内観光客誘致について、4月に小樽港クルーズ推進協議会を立ち上げ、この中で、誘致の他、クルーズ船乗客に市内及び北後志への回遊を図る着地型旅行商品を作成し、8月に東京で開催されるクルーズセミナーで旅行代理店等への売り込みを図りたい。
また、小樽kawaiiティーパーティー(参加者の服装をロリィータに限定する茶話会)やロングクリスマスに変わる新たな冬期のイベントを予定している。外国人観光客誘致については、新千歳空港とバンコクの空港の間の直行便就航につき、今後の観光客の増加が期待できるタイに対して、札幌市などと連携しプロモーション活動を実施したい。さらに、小樽観光協会と連携し、台湾からのパワーブロガーの招聘事業のほか、来月には、香港でエンドユーザー向けの観光説明会を開催し、アジア圏からの誘致にも力を入れたいと考える。国内外に向け、小樽の魅力の発信に努め、観光客誘致に努めたい」 と報告した。
職員給与についての質問に、市長は「基本的には、平成16年度から独自削減を続けてきた。3、4、5%と削減してきたが、今回東日本大震災の復興のために国は平均7.8%の給与削減。地方自治体に対しての要請は違うと考える。地方自治体についてはそれぞれの財政状況の中で、財政を守るために、職員に対して大変苦労をかけている。職員に対する削減を早く回復したい。しかし、交付税等の問題を考えると、職員には、さらに1%の削減について職員組合に提案させてもらった。来年の3月までということで、職員には協力してもらいたい」 と回答した。