北海道新幹線建設促進後志・小樽期成会(中松義治会長・小樽市長)は、5月23日(水)10:40から、グランドパーク小樽(築港11)5階樹氷で、平成25年度の総会を開催した。後志管内20市町村、関係機関・団体より100名が参加した。
はじめに、中松会長は、「いよいよ、新幹線が北の大地を後志地域を駆け抜けることになる。昭和47年期成会設立以来、40年目の節目の年にめでたく認可着工された。後志地域において、小樽市と倶知安町に新幹線の駅が設置される。札幌までの開業は、23年後という気の遠くなる長さ。早く開通することが望まれる。後志地域やさらに北海道が一丸となって1日でも早い札幌までの開通に精力的に取り組む所存である」と挨拶。
北海道後志総合振興局・宮川秀明局長は、「札幌までの開通の工期短縮が重要。新函館までは27年度末に開業となる。道内地域広く各地域へ効果を拡大させていきたい。様々なPRや情報発信に努めたい。地域産業の活性化、町づくり、幅広い分野での新幹線の開業を大きなチャンスにしたい」と述べた。
その後、総会が開かれ、平成24年度事業報告・収支決算・監査報告、平成25年度事業計画(案)・収支予算(案)を報告。任期2年を経て役員改選期を報告、全て議案通り承認された。
独立行政法人鉄道建設運輸施設整備支援機構鉄道建設本部・北海道新幹線建設局依田淳一次長から事業の進捗状況の説明があった。
新函館、新札幌間の概要は、「北海道新幹線211kmで、トンネルが全体の76%、他線と違いトンネルが多い。昨年度から着工し、総事業費は1兆6,700億円を予定。沿線状況では、14市町村の説明会を開催し協力をお願いした。今後、24年度は、事業説明、測量、地質調査。25年、引き続き、測量、地質調査、条件が整った場所から設計に着手し、工期のかかるトンネルから始めたい。新函館の駅までの完成後20年後と合わせて工事を進めている。地元説明会、測量、設計協議、構造物の設計と進めていく。現在は、地元説明会が終わった段階。新函館駅(仮称)を出て最初のトンネル(村山トンネル)を昨年3月に契約。北斗市管内に5kmのトンネル。95ヶ月を予定。今年度中に具体的工事に着手したい」と説明した。
北海道新幹線は、平成17年5月に新青森、新函館間で着工し、順調に工事が行われ、昨年、6月29日に北海道新幹線札幌延伸の工事実施計画が認可され、昭和47年の当期成会設立以来、長年の悲願がついに実現した。8月25日には、長万部町で北海道知事、北海道新館線沿線自治体の組長らが出席し、建設工事起工式が行われた。新函館間の早期開業はもとより、新幹線の効果が最大限に発揮される札幌までの早期完成を要望。青函共用走行問題の早期解決、幅広い観点での建設財源の確保及び地方負担に対する財源措置の拡充を要望項目としている。◎北海道新幹線
引き続き11:30から、北海道横断自動車道黒松内・小樽間建設促進期成会(中松義治会長)の平成25年度の総会が行われた。
平成24年度事業報告及び収支決算、平成25年度事業計画(案)及び収支決算(案)役員改選について報告があり、議案通り承認された。
同期成会は平成60年に設立。28年間にわたり後志全市町村が結集し、北海道横断自動車道黒松内・小樽間の全線開通を願った。平成22年に、全国で北海道横断自動車道(黒松内~余市)を含む、3路線が試行個所に選定。平成23年12月に、倶知安~余市間を別線で整備することを検討する区間として対応方針が決定。
北海道横断自動車道余市・小樽間では平成30年開通を目途に順調に進められ、用地取得率約8割(4月末現在)。朝里川温泉地区で道道小樽定山渓線の上にかかる借り橋工事用道路を平成24年12月に竣工。余市小樽間でもっとも長いトンネル天狗山トンネルは、5月から掘削を開始。土木工事、トンネル工事も今年度より本格的に進める。
黒松内~余市間については整備方針が示され、環境調査が進められている。小樽~黒松内区間については、観光、地域経済の活性化、救急医療や災害時の物資の輸送に重要な役割を果たし、地域における必要性は極めて高い。小樽ジャンクションの整備など、計画通りの整備を実現し、計画段階評価において、別線整備を検討する区間とされた倶知安~余市間の事業着手に力を入れることとしている。