第3号埠頭周辺に重点!商議所の港湾振興プロジェクト


 小樽商工会議所(山本秀明会頭)では、港湾によって小樽が発展してきた歴史があり、港湾の活かし方を提案する港湾振興プロジェクトを立ち上げた。
 平成23年4月から平成24年4月までの第1期プロジェクトでは、第3号埠頭周辺の活用と物流機能の活性化と北運河エリアの有効利用に重点を置いて検討するよう絞り込んだ。平成24年7月から25年3月までの第2期プロジェクトでは、みなと観光と市民観光のニーズが高く、第3号埠頭を「みなと観光拠点整備」と「大型客船受入環境の整備」を提言。第2期プロジェクト答申書を小樽市へ提出。その報告が5月7日(火)14:10から市長応接室で行われた。山本会頭、山崎範夫専務理事、同プロジェクト・佐藤慶一リーダー(近藤工業取締役社長)らが出席して開かれた。
harborsproject.jpg 冒頭、山本会頭は、「港湾全体の活性化を資産として、港湾の活かし方を民間レベルで考え、行政とも協議をし、必要な部分を提言していく考え方があって良いのではと立ち上げた。観光資源として第3埠頭基部は活用の仕方によって価値が高い」と話した。
 佐藤氏は、「第3号埠頭基部は、港から運河から小樽駅前からと拠点の中心となり、ここに人が集まり賑わいを醸し出す空間として利用できないか、運河観光から港観光へと発展させるためにも、楽しめる場所を市民・観光客を含めて作ることが重要。色内埠頭と第3号埠頭基部の間にあるスペース”小型船溜まりゾーン”に注目。石造りの物揚場が対岸同士向かい合うように設けられ、小樽港の中で現存する貴重な構造であり、運河建造当時の姿をほぼ止めている歴史的建造物の一部として、保存活用を図り重要な遺産を活用する。波止場が似合う街で、醸し出す空間として注目している。市民が訪れやすい建物として大学サテライト、市役所等やカフェテラスのような建物の建設を提案した」と説明。
 また、「市民参加のきっかけとしての映像プロモーションを製作。市民の目を港へ巻き込み、問題を提起し、市民に考えてもらえるようなプロモーションビデオを作る。31号上屋を利用したり、小樽を見渡すと港に関わる文化施設が沢山ある。評価し活用を検討できる団体が必要と考え、仮称『小樽市港湾遺産活用研究会』を立ち上げるよう提案。港湾遺産を小樽ブランドとして製品開発、新たな利用方法、港湾事業の検討、提案を行う」と提案内容を説明した。
 第3号埠頭の先端部分である客船ターミナルゾーン(客船の接岸、乗降客のターミナル整備)は検討エリア外としている。

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