小樽商業高等学校(緑3・金濱茂校長・全校382人)情報処理科1年生の小林みずきさん(16・桜町中出身)が、今年1月12日に行われた「ITパスポート試験」に見事合格した。
小林さんが所属する同校コンピュータ部では、2年ぶりの合格者となり、顧問の奥原祥教諭と同林隆太教諭をはじめ、学校関係者を喜ばせている。
ITパスポート試験とは、情報処理の促進に関する法律に基づき、経済産業大臣が行う国家試験で情報処理技術者試験。2009年の春期試験から開始され、初級シスアド試験の一部を後継し、コンピュータシステムやサーバに関する知識が求められ、この試験での合否で、理解度を測る判断材料にもなっている。
スキルレベル1~4が設定され、今回はレベル1。札幌国際ビル(札幌中央区北4条)が試験会場となり、レベル1については週2回開かれ、CBT(Computer Based Testing:試験に関するすべてのプロセスをコンピュータ化している)の試験形式で、100問を165分間で解き、正解率60%以上で合格となる。出題内容は広範囲に渡り難易度が高いという。
小林さんは、昨年春に入部し、6月頃から試験へ向けて勉強、10月に1度受けたが失敗。今回2度目で合格を勝ち取った。所属する同校コンピュ-タ部は7年前に発足、比較的新しい部活。放課後や長期の休みも部活動を行い、コンピュータ室を貸し切り特訓。家庭でもできるようにと顧問から課題が出され、ITパスポート試験合格を目標に、日々切磋琢磨しているという。
昨年、かでる2.7で行われた全国高等学校IT・簿記選手権大会IT部門北海道ブロックでは、団体、個人の部で優勝を果たす好成績を収めている。今春卒業した3年生は、1年生の時にITパスポート試験に3人合格しており、その3年生が卒業したため、現在、小林さんを含む部員が2名となり、新入部員を募っている。
奥原顧問は、「彼女は良く頑張った。次は、10月にレベル2の基本情報技術者の合格を目指してもらいたい。5月末と7月の大会にも入賞を目標に、できれば全国大会出場へと繋げてもらいたい。合格したことを多くの人に知ってもらい、後輩へ繋げてもらいたい」と熱く語った。
小林さんは、「2度目の挑戦で受かり嬉しかった。家族も受かると思ってなかったので喜んでいた。部活で2時間、家でも2時間くらい勉強した。中学校では、パソコン関係は苦手な方だったが、体験入学で部活紹介を聞き、入部を決めていた。今後は、レベル2へ向けて1度で合格できるようにしたい。もっと部員も増やしたい」と話した。
隣で話を聞いていたもう1人の部員も、「私も早く合格したい」と意気込みを話し、良きライバルとなり今後の活躍が期待される。