小樽商大「学位記授与式」 572人が緑丘に別れ


otarusyodai0319.jpg 小樽商科大学(緑3・山本眞樹夫学長)の学位記授与式(卒業式)が、3月19日(火)12:30から同校体育館で開かれた。
 昼間コース476人・夜間主コース48人の524人と、大学院修了者48人の計572人が、慣れ親しんだ学び舎の緑丘に別れを告げ、社会への一歩を踏み出した。
 穏やかな空の下、袴やスーツの晴れ姿の卒業生や修了生は、感慨深い様子で式に出席。会場では、父母や関係者が見守る中、各学科の代表者が壇上に上り、山本学長から学位記を受け取った。

 山本学長は、「初代校長渡邊龍聖が掲げる『実学、語学及び品格の育成』という本学の教育理念の下に学園生活を送ってきたはず。実学と語学は比較的わかりやすい理念。しかし、実学と語学は、担い手に品格があってこそ人々から尊重され、輝く力となる。品格とは、理解も習得も大変難しい理念。一人ひとりが永遠に問い続けなければならない理念かもしれない。世界の多様な価値観の認識と理解、地球環境との共生、地域社会の絆といったグローバルな視野を持ちながらも、人間性を尊重する優しさやいたわりが本当の価値を持ち、新たな成長の核となる。
 すなわち、経済政策や経営戦略にも品格が問われる時代となっている。学生という多感な時期に東日本大震災の被害者を胸で共感し、本学創立100年で同窓の絆の強さを確認し、飲酒事故で一人ひとりの命の尊さ重さを痛いほど感じた諸君、これからも品格とは新たな日本の成長を手掛ける人材だと信じ、本学が諸君の誇りとなる母校であり続けるよう我々職員も最大限に努力し、諸君の活躍を期待する」と告辞を述べた。
 その後、学業の成果が特に優れている学生表彰が行われ、グリークラブ(男声合唱)とカンタール(女声合唱)の15名による校歌斉唱では、清らかな歌声が会場に響いていた。
 閉式後は、同会場で、札幌シンフォニエッタによるミニコンサートを開催、「緑丘の想い出」と題し、卒業記念スライドショーが上映され、それぞれに学生生活を振り返り懐かしんでいた。体育館前では、部活やサークルの後輩らが見送りに集まり、先輩との別れを惜しんでいた。

 同校今年度の就職状況(3月15日現在)は、昼間・夜間主コース524人の卒業生のうち就職希望者は450人で、内定者数435人、96.7%の内定率となる。各コース別では、昼間コース96.8%、夜間主コース95.0%の内定率となった。非就職者数52人。進学者数21人、不詳者数1人。アントレプレナーシップ専攻(専門職大学院)や商学部卒業者では、64歳が最高齢だった。
 小樽商科大学HP