雪あかりの路の開催に合わせ、2月15日(金)17:30から、運河プラザ(色内2)3番庫で「”絆”生きるよろこび求めて」を、合同会社健康応援社(小林恵理子代表)が開催した。
被災地・宮城県女川町やボランティアの様子を動画や画像で紹介。手話を交えた歌やハンドベル、ハーモニカ演奏、昨年に続き、明峰高校演劇部による朗読劇などを行った。会場には大勢が詰め掛け、絆を深めた。同社代表が中心となり「絆」をテーマに、全員参加型のイベントとして今年で4年目を迎えた。
昨年は、朗読や紙芝居、弾き語り、阪神大震災で作られ応援歌「しあわせ運べるように」を、手話を交え全員で歌った。今年は、同社が開く運動教室メンバーや明峰高校、ピンクリボン・ファミリー、ハーモニカクラブ赤とんぼなど総勢50名が協力。会場には、復興への願いを込めた約5,000羽の折り鶴が飾られていた。
プログラムの最初は、ハンドベルの演奏で、手話を交え「ふるさと」を歌った。昨年、同教室仲間は「小樽絆つくり隊」を結成し、東日本大震災被災地の宮城県女川町で足湯ボランティアを行った。同行した新聞記者が、3月11日の津波の動画や震災後の写真を紹介し、被災地の状況を語った。津波を経験した子ども達が、2編の作文を朗読。津波や避難所の様子を語り、津波への恐怖、思いが綴られていた。
被災地で同メンバーに足湯をしてもらったお礼に、ハーモニカを演奏した石巻市在住の林良信さんを小樽へ招き、ハーモニカで「上を向いて歩こう」演奏。小樽在住のハーモニカクラブ赤とんぼの本間正一さんも加わり、「七つの子」を演奏した。来場者は、優しいハーモニカの音色に耳を澄ませ、感動の輪が広がった。
明峰高校演劇部は「絆を訪ねて」と題した2部構成。第1部では、チャップリンの名作「街の灯」から作った朗読劇を6名で披露。第2部では、「日本一短い母への手紙」6編を、6名が朗読した。最後にハンドベル、ハーモニカの伴奏で、会場全員で「ふるさと」を手話を交えて歌った。
同代表は、「女川へ行き、沢山のことを学び勇気をもらった。被災地の悲惨な状態はまだまだ続いている。復興のめどもついていない。人間は小さくて弱くて儚い。心は大きく強く人が支え合い分かち合い、どんな困難も乗り越えられる。それが、絆なんだなあと思った。隣の人に手を差し伸べる。困っている人に声をかける。1人1人の行動が日本を復興させる。誰かがするのを待っているのではなく、自分でできることをすれば、社会は変わる。普通のおばちゃん達がボランティアを体験してそう思った」と挨拶した。
市内在住の高田幸枝さんは、「感動的で交流が持てて良かった。災害を人ごとと思わずに受け止められる器がある。ちょっとしたことでも些細な幸せを見つけ、発信することが大事だと思う」と感想を話した。
朗読劇「街の灯」で、主人公ローズを演じた明峰高校演劇部2年生の渡部あおいさんは、「目の見えない役で、瞳が動かないように瞬きをしないように、心がけて朗読させてもらった。会場にはおばあちゃんが多く、和やかな雰囲気で、今まで練習してきた中で一番良くできた。ハンドベル、歌、手話、ハーモニカで参加し、皆さんと繋がったと思う。写真を見て改めて悲惨さが分かり、被災地の方への思いも深くなった」と話した。