"おたる雛めぐり"  市内43ヶ所で展示


 今年で6回目となる「おたる雛めぐり2013」が、2月23日(土)から3月10日(日)までの16日間の日程で開かれている。市内43の施設や店舗で貴重な雛人形や市民寄贈の思い出の雛人形を展示し、訪れる人々を楽しませている。主催はおたる雛めぐり実行委員会。
 開会式が行われた運河プラザ(色内2)では、市民や市内豊川幼稚園、上砂川などから寄贈の7段飾り6組を展示し、琴アンサンブル”カナル”による琴演奏会を開催。
 2月24日(日)13:00から、雛人形作家の山田裕嗣氏を講師に迎え「色紙雛をつくろう」を開き、10名が参加した。昨年は、同氏による「人形のお話会」が開かれ、ワークショップは初めてのこと。簡単にできるように和紙で袴や身ごろなどのパーツがある、山田氏オリジナルの色紙雛キットが用意され、参加者は、説明を聞きながら折ったり貼ったりと、製作に取り組んでいた。顔を描く作業が一番難しく、手本を見ながら、それぞれに個性ある顔立ちの男雛と女雛に仕上がっていた。作業手前のテーブルには、山田氏持参の古い雛人形を展示し、一足早いひな祭りムードがいっぱいの会場となった。

 同実行委員の嵐代志子氏は、「親子で参加し、家族の絆となり思い出になると思う。色紙雛を父親と作り大きくなっても思い出となり、長く残しておけると思う」と話した。2月27日(水)と3月9日 (土)にも同ワークショップが開かれる。問合せは、田中酒造本店(0134-23-0390)まで。
 市立小樽文学館(色内1)では、同パンフレットの表紙を飾る江戸末期の古今雛を展示。JR小樽駅では、市民寄贈の4組の雛団飾りを、駅なかマートタルシェでは昭和30年代の雛人形を展示。カフェ可否茶館JR小樽駅店でも市民寄贈のケース入り雛人形2組を展示して、観光客へおたる雛めぐりをアピールしている。
 手作りガラスと陶器の店ゆず工房(色内2)では、ガラスや陶器、ちりめんの小さな雛人形80種類以上を展示し、来場者を和ませている。三角形雛やうさぎ雛が人気。同工房の本社が雛人形製作会社のため、多くの種類を展示。吊るし飾り、籠入りお雛様など珍しい物もある。

 佐藤寛店長は、「最近では団飾りが少なくなり、ちょっとしたスペースに飾るものが多く出ている。日本の歳時記を楽しんでもらいたい」と話した。
 参加店舗では、雛祭り御膳や限定デザート、雛祭りクリームぜんざいなど雛祭りにちなんだ料理や、篠笛や琴演奏会、和服の着付けやお茶会などの催し物を用意。雛人形をめぐってプレゼントがもらえる「雛めぐりスタンプラリー」も開催。5ヵ所以上のスタンプで応募でき、30個スタンプをためて応募すると寿司券10,000円分が3名に当たる。同マップを見て市内各所を訪ね、小樽の歴史が香る雛人形を鑑賞できるイベントとなっている。