小樽市(中松義治市長)は、1月18日(金)16:00、記者会見を開き、小樽港長(小樽海上保安部長)から、小樽港湾管理者(小樽市長)へ、米国艦船「LASSEN(ラッセン・DDG82)」(9,100トン)の小樽寄港に伴う岸壁手配の要請があったと発表した。
小樽市産業港湾部・白畑博信港湾室長が概要を説明した。同艦船の入港期間は、2月4日(月)9:00から、8日(金)9:00までの5日間。入港目的は「親善及び友好」とし、詳しい行動予定や日程は把握していない。
米艦船「ラッセン」は、アメリカ海軍第7艦隊所属のミサイル駆逐艦。弾道ミサイルを追尾できる高性能レーダーを備え、弾道ミサイル防衛システム機能の一部を担う能力を持つ。長さ154.0m、喫水10.0m、幅20.0m、排水トン数9,100トン、マスト高49.0m。1日最大上陸人員225人。直前の寄港地は横須賀港。平成17年に室蘭へ寄港しているが、小樽港への寄港は初めて。回答期限は1月21日を希望している。
小樽港湾管理者の市の対応として、迫俊哉総務部長は「3つの判断基準を設けており、1つ目は、船舶の出入港時と接岸時の安全性、2つ目は、小樽港は商業港のため、港湾業務への影響への確認、3つ目は、核兵器搭載の有無の3点。これまで米艦船の寄港について、これをもとに最終的に判断している。核兵器の搭載についての確認は、いずれも今日付けで、外務省、在札幌米国総領事館へ文書で確認をとっている。1月24日までに回答をもうらうよう要請している。港湾部では毎週金曜日にバース(船の停泊場所)の会議があり、それまでの24日とした」と述べた。
商業港の安全について、白畑港湾室長は「出入港時、接岸時の安全で言うと、船の長さと岸壁の長さ、船の深さがクリアできるかの観点で、どこの岸壁でも良いとは言えず、物理的に接岸できる候補として、勝納埠頭1番、中央埠頭4番、港町埠頭3番が接岸可能。その3つに絞り、他の船の予定があるかどうかで判断したい」と述べた。
最近の米艦船の小樽の寄港は、昨年は石狩と苫小牧港へ寄港したので、2011年の米艦船ブルーリッジ以来2年ぶりの寄港となる。小樽港への米国艦船の入港は、現在把握している状況では、昭和36年から今までに73隻、海洋調査船14隻、砕氷船1隻を除くと58隻となる。