北海道では、産業人材の育成を積極的に推進している中小企業等を表彰し、民間主導の産業人材育成を推進するため、本年度より「北海道産業人材育成企業知事表彰」を創設した。
全道より9社が応募。田中酒造(色内3・田中一良代表取締役)を含む3社の受賞が決まり、11月20日(火)に北海道知事より表彰状が贈呈され、その報告会が、12月13日(木)15:00から、市役所(花園)市長室で行われた。
同社は、明治32年に創業した小樽の老舗地酒メーカー。既存製品分野に留まることなく、幅広く事業を展開。道内の特産原料、梅や小麦を使った酒類を製造、東南アジアへの進出。漬物・魚醤油・塩麹は人気が高い。季節に合わせて毎月イベントを開催している。入社3年間は、社会人としての基本を育成し、必要な知識・教養・行いを習得。3年以内に販売士3級や酒造技能士など5科目を指定し、その後、さらに上級試験に取り組み専門性を深め、目標を持って積極的に学ぶ取り組みを構築している。試験の受験料や受講料は会社が負担。試験に合格すると報奨金を支給するなどの取り組みが選定理由となった。
中松市長は「人材を育てることは、口で言う程簡単ではない。社員の意識改革が大変。行政もこのような気持ちで取り組みたい。おめでとうございます」と称えた。
田中代表取締役は「小樽市から推薦され、大変ありがたいと思う。優秀な社員がいかに揃っているかが会社には重要。他社でも人材教育には悩んでいる。お互いに情報を伝えあっていかなければならない。経営者の強い気持ちで良い働き手を作る。小樽市に役立つ人材を育成するとう考え方である。社員が評価され、会社も活気付いた。繰り返し諦めず、経営者も手を抜かず、内容を良くして他社の参考になりたい」と話した。