平成24年度小樽市総合博物館自由研究作品展が、本館(手宮1)2階回廊で、11月17日(土)から25日(日)の火曜を除く、9:30から17:00まで開かれている。主催は小樽市総合博物館。
市内の小中学校の児童生徒から、歴史・自然・科学等に関する作品を募集することによって、興味・関心を高め、創造性の育成を図るため、5年前から開催している。募集作品は、①観察や実験、②地域に関する調査・研究、③工作、④標本・科学写真及びスケッチ等。
今年度は、小学校10校から104作品、中学校2校から18作品の応募総数122作品を全て展示している。昨年は、小学校87作品、中学校13作品の計100作品で、昨年より22点応募が多い。館長推薦1作品、学芸員推薦9作品、入選26作品が選ばれた。工作よりも観察や実験したものが多かった。
学芸員推薦作品の中で、館長が特に推薦する作品には、望洋台小学校5年生・西尾帆夏さんの「おじいちゃんのお寺調べ」が選ばれた。祖父が21代目の住職を務める滋賀県にある寺へ行き、「祖父から聞いた話でお寺の大切な役割があるのを知り、写真や絵を上手く使い、難しい漢字を使い高く評価した」と青木館長からのコメントが書かれている。
また、伊藤学芸員推薦の稲穂小学校4年生・渋谷勇貴君の「夏休みの小樽の天気と気温NO2〜実測気温と言い伝え」も選ばれた。
伊藤学芸員は、昨年、天気を調べた渋谷君の作品を3年生の作品としてはすごいと思い推薦。今回は、昨年と今年の天気を比較し、昨年のコメントに「天気は気圧に関係する」とアドバスしたことを発展させ、百葉箱を手作りし気温を観測、天気図や気圧も調べていることに感心し、今年も推薦したという。次回は、各地で言われることわざ「観天望気」について知らべたり、「西高東低」「南高北低」について調べるとおもしろいとアドバイスを書き添えている。
「普段の生活の中で、どうして?なんだろう?と疑問に着目して調べてみると良い。疑問を持ちながら勉強してもらいたい。インターネットが普及する中、自分で調査し実験してみることは良い。インターネットはヒントに留めて、インターネットに書かれていることと自分のやったことが違い、疑問が沸き、そこから調べてもらいたい」と話した。
作品展では、小樽にいる鳥(シジュウカラ・キジバト・ウミネコなど)を調べ、鳥の写真や性質を書いたのもや、10円をぴかぴかにする方法、実際にラジオ放送を聴くことができる手作りラジオなどがある。また、野菜電池を実験した作品は、目的や考察・実験方法・まとめと調べる学習の基本に沿った作品だという。
工作展を見ていた稲穂小学校4年生の男子は「みんな頑張って作っている。友達の作品がすごいと思った。鳥を調べたり、昆虫採集したりしていた。僕の作品は選ばれなかったが、来年も挑戦したい」と話していた。