小樽市高島町会主催の第11回高島町民文化祭作品展が、10月26日(金)から28日(日)の3日間、高島会館(高島5)大ホールで開かれ、多くの町民や市民が足を運び、力作揃いの作品展を楽しんだ。
高島町民約60名の200点以上の絵画・手芸・工芸・陶芸・盆石・写真・書道作品などが会場を埋め尽くし、同町民の芸術愛好度の高さがうかがえる展示となった。
同展・大黒昭実行委員長(82歳・同町会会長)は、「同町会は器用な方が多く、このように発表の場があるからみんな頑張っている。出展者は70歳代が中心となっている」と話し、自らも津軽凧(和凧)を13点出展し「以前、凧の会の会長を務め、博物館などで凧作りを指導していた。久しぶりに凧を出展した」と話した。
沼田堅市さんは、インターネットホームベージ「高島郷土館」を文化祭で紹介。同ホームページでは、高島の歴史、独特の文化・伝統行事などを紹介している。
平山良子さんはくみひもを出展し、編み方を実演した。羽織の紐や帯締めなど、趣味の領域を超えた仕上がりで、洋服のベルトなどにも利用できる。他にも押し絵を出展し「自分で柄を考え、オリジナル作品を作っている。だから楽しい。細かい作業のため楽しみながら作っている」と話していた。
布絵本5冊を出展した中村孝子さんの作品を見た来場者は「布絵本の発想が素晴らしい。頭を使い子ども達のことを考えている。感心した」と絶賛していた。
自宅庭先や緑化公園の花を写した石郷岡祥子さんの作品や豊井の海底の魚を写した寒川純一さんの作品、亀山勝美さんの夕陽や落日などの遺作も並んでいた。また、小学生の作品では、防災ポスター受賞作品なども展示していた。
見応えのある作品展と共に来場者を楽しませていたのが、”高島思い出館”。高島の昔の様子の写真を展示。高島海岸に溢れるほどの人々が、紙テープで見送る様子が写された北洋へ出航する写真や、昭和29年に撮影した高島青年団が朝里へハイキングへ行った記念写真。昭和18年に撮影した高島小学校卒業写真には、大黒実行委員長が写っているなど、町民には懐かしい数々の写真が並んだ。当時の白黒写真をカラー写真にして展示したりと、当時の高島の様子を知る貴重な写真展となっていた。今年の「高島盆踊り」や「七夕祭り」の映像も、大画面で放映されていた。
大黒委員長は「人と人の絆を強め、スタッフが一生懸命に協力している。伝統を守り続けたい」と話してくれた。
◎高島郷土館