小樽商科大学(緑3・山本眞樹夫学長)では、「小樽商科大学シニアアカデミー2012」を、8月27日(月)に開校した。31日(金)までの5日間の日程。
同アカデミーは、シニアを対象に同校の研究成果と小樽の文化・伝統・自然・産業などを題材とした講義を提供する。小樽市との連携事業の一環として、関係団体が協力し、講義だけではなく、講義と連動する内容のフィールドワークを実施し、体験型生涯学習プログラムとなっている。2009年と2010年に開催し、2011年は創立100周年のため休止、今年再開となった。
初日の27日(月)、同校3号館2階211講義室で、13:00から入学式が開かれた。札幌市5名・小樽市3名の道内8名と道外13名の21名が受講し、最高齢は76歳。
山本学長は「21名も参加があり喜んでいる。小樽の魅力は、寿司や硝子のイメージだが、発展のきっかけは、炭鉱である。小樽の鉄道は、1880年(明治13年)に日本で3番目に、幌内鉄道として開通し、北海道炭鉱鉄道として石炭の積み出し港として発展した。本校は、明治43年に認可され、明治44年に開校された。当時の小樽の人口は約9万人、全国13位で、札幌は6万7千人だった。戦災もなく古い建物がそのまま残り、近代産業の縮図の小樽の街を知ってもらい、日本近代史に繋がり、東洋史・世界史に繋がり、楽しんでもらいたい」と述べた。
その後、オリエンテーションが開かれた。
1日目は、地元小樽企業からみた小樽経済を、田中酒造株式会社代表取締役田中一良氏の講演など。2日目は、小樽の歴史、文化、文学について、市立小樽文学館内で講義や見学。3日目は、小樽の歴史的建造物についての講義。観光船で移動し、フィールドワークとして茨木家中出張番屋、総合博物館、旧日本郵船などを見学。4日目は、ものづくり体験として、印の建物を見学し、自分の印を製作し、完成は2週間後に郵送される。5日目は、本学の街おこしサークル(小樽笑店・たるもじゅ・翔楽舞)による活動状況を報告し、意見交換。特認教授から北海道とアジアの共生についての講義がある。参加者には修了証が授与される。
小樽在住の男性は「2年前にも参加し、とても良かった。小樽の街を詳しく知りたいと思い、再度受講した」と意欲的だった。