帆船『日本丸』入港歓迎式典 小樽市制施行90周年記念事業



 8月9日(木)に、13年ぶりに小樽港に姿を現し、港外で停泊していた帆船「日本丸」が、8月11日(土)10:00、小樽港第3号埠頭14番岸壁に接岸した。
 小樽市市制施行90周年記念事業の一環として、小樽港への入港が実現した。10:45より、帆船「日本丸」入港歓迎式が、中松義治市長や山本秀明実行委員長ら関係者が出席し、うしお太鼓が流れる中、村田信船長や乗員・実習生104名が整列して行われた。
 中松市長は「全国のファンを魅了している帆船日本丸が、小樽港に13年ぶりに入港し、大変喜んでいる。港とともに発展した小樽市の記念事業の一環として入港し、心から歓迎する。小樽では、運河や歴史的建造物が多く残る町並みを散策し、新鮮な美味しい食物、小樽のスイーツを味わい、航海の疲れを癒していただきたい」と歓迎の挨拶をし、ミス小樽の宇多愛純・大野紗希さんより花束贈呈が行われた。
 同船村田船長は「90周年おめでとう。小樽港開港100周年記念事業の1999年に来て、今回で5回目。日本丸は、1984年に就航し、28年経つ。104名の実習生と乗員56名合わせて160名が乗船している。日本国内航路の貨物船、タンカー、フェリーなどの機関士や航海士の免許を取得するために励んでいる。来年の今頃は、プロの船乗りとして、入港しているかもしれない。日没から22:00まで、イルミネーションを点灯し、小樽の夜景に花を添えたい。船、海、港で、練習船教育に理解をしてもらいたい」と述べた。
 村田船長より返礼品として日本丸のパネルが市長に贈られた。また、小樽小僧会、翔楽舞、翔舞龍神の20名によるよさこい演舞が披露された。
 その後、船内見学会が行われ、船内担当者による説明があり、内部を興味深く見学していた。

 「海上技術学校などの学生が、航海系は、船体のメンテナンスや構造的なこと、水や貨物の積み方などを学び、機関系は、エンジンのメンテナンスなどを学んでいる。帆船の中では、全長110mクラスのAクラスで大きいクラスとなる。1984年に神奈川の住友重機浦賀で造られ、純日本製。5年後に造られた姉妹船に海王丸がある。マストで一番長いものは、55.02m(水面上から約50m)もある。帆船へ憧れを持って、船に乗りたいと多くの子ども達に思ってもらい、船の実習から学ぶことも多くあり、帆船の必要性を理解してもらいたい」と話していた。
 帆船「日本丸」の概要
 所属:独立行政法人航海訓練所
 全長:110.09m、総トン数:2,570t、就航年月日:1984年9月16日
 船型:全通船楼甲板型、帆装型式:4本マスト・バーク型
 全幅:13.80m、深さ:10.72m(船楼甲板)
 速力:<帆走>6.0ノット(平均)、19.4ノット(過去最大)
    <機走>12.0ノット(平均)、14.3ノット(試運転最大)
 航続距離:約9,800海里(約18,000km)
 実習生は、清水海上技術短期大学校専修科第26期生104名(うち女子8名)
 乗船機関:平成24年7月1日〜9月30日
 8月12日(日)、船内一般公開9:00〜11:30(11:00乗船締切)と13:00〜16:00(15:30乗船締切)
 8月16日(木)14:00に、横浜港へ向けての出港の際、実習生がマストに登り挨拶する”登檣礼”(とうしょうれい)を行う。
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