日本財団が支援するNPO法人教育プラットフォーム北海道では、住吉神社(住ノ江2)の裏山(小樽船上山)に鎮守の森を作ろうと、7月22日(日)、参加者300人により、2,400本の植樹が行われた。
防災林整備で災害に強い街づくりを目的として、今年で4回目となる。9:30から住吉神社大ホールで、横浜国立大学名誉教授・公益財団法人国際生態学センター所長宮脇昭氏(84)が、防災林の整備について、樹木の必要性や植樹の方法を1時間半にわたって講義した。
宮脇氏は、「土地の主役の木を選定し、複数の樹木を植えることで共存共栄し、管理を必要としない森が形成され、異なった樹木が特性を活かしながら育ち、最高の自然環境となる」と各地で提唱している。
「木を植えることは、気を植えること、命を植えること。自分のため、愛する人のため、共有の哲学のもとで明日から生きてもらいたい。森こそ、神の森。土地本来の木で、鎮守の森を作って来た。子どもの頃に植えた木が大きく成長したのを見て、ふるさとへの愛が生まれる。『宮脇方式』に基づき、温暖化を抑制し、鎮守の森だけは倒れない。いのちの森植樹リレーをし、未来のために森づくりをしてもらいたい」と述べた。
植樹するミズナラ、イタヤカエデ、カツラ、トチノキ、カシワ、クリ、エゾヤマザクラ、ナナカマド、ハルニレなどの苗木を見せ、植樹方法を詳しく説明した。
その後、参加者は、船上山へ向い、青年会議所メンバーなどがリーダーとなり、11グループに分かれ、説明を受けながら約680㎡に植樹した。
潮見台小学校6年生の作左部悠介君は「2回目の植樹。自分達が植えた木が繋がってくれたら良いと思う。今日は5本植えた。植える時に、出ている根を取るのが少し難しかった」と話した。
住吉神社星野昭雄宮司は「今年で4年目となり、多くの方々の力添えで助かり、みんなの力で良い鎮守の森ができると思う。船上山は、港と街が一望できる景色の良い場所である。豊かな森になってもらいたい」と話した。
日本財団では、2009年から宮脇氏の指導のもと、鎮守の森や学校防災林の整備に着手。作年度までに10県16ヶ所で植樹祭を実施。今年度は、小樽市と静岡県の掛川市を中心に植樹を行う。市内では、住吉神社の他、高島小学校、幸中央公園、小樽奥沢水源地跡で、防災林を整備する計画を予定している。