小樽市内のあちこちで、エゾシロチョウ(蝦夷白蝶)が大量に発生し、フワリフワリと華麗な舞いを見せている。北海道だけに見られる初夏の風物詩となっている。

小樽市立末広中学校(手宮2)グランドの横の道路を挟んだ茂みには、このエゾシロチョウが、大量発生している。
車が頻繁に行き交う道路には、100匹以上もの白い蝶がフワフワ跳んで群がっている。枝に大量についた蛹を近くで見ると異様な風景で、普段と違った光景を演出している。
エゾシロチョウは、日本では北海道にのみ生息する特産種。モンシロチョウと同じシロチョウ科に分類される。羽を広げた大きさは6〜7.5cm位で、モンシロチョウより二回りほど大きい。

昆虫に詳しい小樽市総合博物館の山本亜生学芸員は、「エゾシロチョウは、北海道だけに生息するので、この時期の北海道の初夏の風物詩といえる。沢山枝についている蛹は、ハチに寄生されることもあり、羽化できないものもある。小樽でもあちらこちらに見られ、街の中でも発生する」と話していた。
エゾシロチョウが群がっている木の葉は、幼虫に食べられて葉が少ない状態。7月頃までには卵を産んで死んでしまうので、本格的な夏の始まる前の今が見頃となっている。