小樽市消防本部は、6月5日(火)、六光石油株式会社小樽油槽所(手宮1・佐野忠所長)で、「危険物油槽所火災防御訓練」を行った。
「危険物安全週間」(6月3日~9日)に伴い、「危険物施設の自主管理と危険物施設に対する火災予防対策を再認識することを目的」としている。
訓練には、六光石油株式会社小樽油槽所や危険物の貯蔵や取り扱う事業所より7名、小樽市消防団第1分団3名、小樽防災連絡協議会、小樽市消防本部(署)25名が参加した。指揮車、救急車、救助工作車、ハシゴ車、化学車2台、大型水槽車の7台が出動した。
訓練想定は「5日の10:55頃、石狩湾沖を震源とするマグニチュード7.0(震度5強)の地震が発生し、この地震の影響で、六光石油株式会社小樽油槽所内の送油配管及び防油堤に亀裂が発生、自衛消防隊による応急処置作業中に1名が転倒負傷し、救助及び救急搬送が必要。送油配管から流失した灯油が静電気により出火、火災は拡大の様相を呈しており、隣接する貯蔵タンクへの延焼危険が切迫している状態」とした。
訓練では、サイレンが鳴り響き、狭い油槽所構内にハシゴ車や救急車が駆けつけ、負傷者の救助が直ちに行われた。自衛消防隊も連携し、迅速に行動した。耐熱服や防火服を着た隊員達は、懸命に訓練に取り組み、自衛消防隊3名も加わり、油槽タンクを囲み一斉に放水し、火災が収まったとして訓練を終了した。
消防本部・村木政己予防課長は「事業所の意識付けになり、注意を喚起するために行っている。狭い敷地内で消防隊員や消防団を配置し、自衛消防隊と協力しながら、包囲網を作って一斉に放水できた。自衛消防隊は、活発に行動、活躍し立派だった」と講評を述べた。
「危険物安全週間」は、昭和39年7月14日に発生した東京品川区の(株)宝組勝島倉庫爆発火災を契機に、平成2年に制定された。毎年6月の 第2週に、 訓練や啓発活動が実施されている。