小樽の観光名所・小樽運河に、新しい航路が開設され、5月19日(土)から運航が開始される。
運河で代表される小樽観光に、運河から船で眺める小樽の新しい魅力が加わり、観光客の誘致につなげ、小樽を活性化したいと関係者は意気込んでいる。
小樽運河に船を浮かべ、観光客に楽しんでもらいたいとの「小樽運河クルーズ」の構想は、2009年7月から、市内民間企業が小樽商科大学と共同研究し、不定期航路としての実証実験で3年間運航してきた。
この結果、昨年で年間5,000人を超える利用客があり、観光客や旅行代理店などからの反響が大きかったことから、小樽市や小樽商工会議所の協力のもと、「合同会社小樽カナルポート」(山田厚代表取締役)を設立し、不定期航路として、小樽運河航路の運航にあたることになった。
小樽運河浅草橋街園の観光案内所脇と北運河地区の係留中の艀(はしけ)に、離発着場を設置し、小樽運河の約2.4kmを周遊する2コース(Aコース・浅草橋~北運河~浅草橋、Bコース・北運河~浅草橋~北運河)を、40分で回る。
当初は定員24人(旅客23)の2隻で運航を開始し、早急に3隻態勢を組み、年間旅客38,000人を見込む。運賃は、大人1,200円、小児500円。今年の運航期間は、5月19日(土)から11月10日(土)までの9:10~16:40。全13便で、その内2便がナイトクルーズで、7〜8月のみ1便増加し3便の運航を予定している。
運河航路の運航を前に、5月18日(金)13:00から、「合同会社小樽カナルポート」の設立主旨の説明のための記者会見と試乗会が行われた。
運河から眺める小樽の街と山と海が織り成す見事な光景が広がる中、運河にかかる橋をくぐりながら、これまでになかった眺望が次々に展開する。ガイド嬢が、運河にまつわる話題を披露しながら船が進む。あっという間に40分間が過ぎる船旅となっている。見ていた観光客から「乗りたーい!」との大きな声が上がっていた。
この小樽運河航路の開設で、往時の40mの幅を持つ北運河へ観光客を誘致し、小樽の滞在時間の延長と、旧日本郵船ビル、総合博物館、旧手宮線へと足を向けさせることで、観光小樽のさらなる活性化の狙いがあると関係者は話している。
◎合同会社小樽カナルボート設立主旨について