録音図書製作ボランティア養成講座が開講


recordingvolunteer.jpg 平成24年度録音図書製作ボランティア養成講座が、5月17日(木)から始まり、開講式が小樽市総合福祉センター(富岡1)4階会議室で開かれた。
 今年度の受講生は3名で、昨年は4名と近年減少している。10月4日まで20回を予定し、録音図書が出来るまでの各部門の役割や音訳、朗読演習、録音機器の取扱方、スタジオ実習、校正、パソコン録音などについて学ぶ。
 小樽市社会福祉協議会・白岩宏局長は「小樽市点字図書館は、40年を越える歴史を持ち、数多くの録音図書を残し、活動の成果があり、会員の方が利用し大変喜ばれている。録音図書製作ボランティアは、昭和47年に始まり、多くの方が受講し、習得され、ボランティアとして、同図書館で活動している。今年度の3名の受講生は、講座を終了し、ボランティアとして活躍してもらうことが、点字図書館の使命でもある」と述べた。
 小樽市点字図書館・武田匡弘館長が、同館の内容について説明した。「視覚障害者情報提供施設は、全国に121施設(平成20年現在)があり、道内では、8団体9施設(平成23年現在)で、その一つに小樽市点字図書館がある。昭和46年11月に設置し、平成18年に小樽市より指定管理を受け、小樽市点字図書館となる。運営は、小樽市社会福祉協議会で、現在3名のスタッフがいる。市内の視覚障害者は、約400人(手帳不保持者も含む)で、登録利用者は、市内(余市も含む)43名、合計95名。利用料は、原則無料(一部有料)。業務内容は、全国への視覚障害者へ向けて点字及び録音図書により各種の情報提供を行う。点字・録音図書及び定期刊行物の製作は小樽朗読友の会が行い、貸し出しも行う」と話した。
 小樽朗読友の会・軽部亮子会長は「小樽朗読友の会は、小樽市点字図書館において視覚障害者の為の録音図書等を製作することを目的とするボランティア団体で、昭和47年に、朗読者の養成を開始した。昨年40周年を迎え、現在98名の会員。製作図書数は、40年間で約6,000タイトル、1年間に約180タイトルを製作している。会員は、朗読・校正・編集の3部門に所属し重複している会員も多い。録音図書や情報CD製作、レベルアップのために研修会へ参加し、視覚障害者団体が行う各種行事への協力や参加、会員相互の親睦を図る活動も行う。定期刊行物は、北海道新聞の後志版を中心に生活面やいずみなど、毎日録音し発送している。『広報おたる』『市議会だより』の紹介、市内の情報『タウンガイド小樽発小樽行』や全国リスナーへお便りやリクエスト曲を紹介する『コーヒーブレイク』は、DJ風に録音している」と説明した。
 実際に使用されている録音図書を聞くなど、受講生は、真剣な面持ちで第1回目の講座に参加していた。