科学の祭典小樽大会 実験や工作を25ブースで開催

 青少年のための科学の祭典小樽大会(冬)が、1月14日(土)10:30より、小樽市総合博物館(手宮1)で開かれた。主催は、青少年のための科学の祭典小樽大会実行委員会、NPO法人北海道科学活動ネットワーク、財団法人日本科学技術振興財団。
 科学への興味・関心を喚起することが目的で、実演者・実験協力者が、日頃の科学教育の成果を持ち寄り、実践・交流する場としての啓蒙と教育現場へのフィールドバックをねらいとしている。小樽大会は今年で5年目を迎える。科学に関する実験・工作など約25のブースが開かれ、無料で楽しめる。
 2階研修室「折り染めで工作」では、障子紙を四つ角折り・普通折り・正三角形折り・複雑折りにして、折り染め用染料に浸し、アイロンで乾かし、小物入れを作る。「月齢早見盤」は、月の月齢が分る早見盤を参加者が説明を聞きながら作る。「ペットボトルで顕微鏡」は、ペットボトルのキャップにガラス玉を入れ、セロハンテープで止め、たまねぎの皮を観察する。
 2階実験室の「プラバン」は、低学年向けで人気がある。スタッフが作った絵柄を模ったり、好きに絵を書いて、オーブントースターで仕上げる。
 「エコカイロを作ってみよう」は、おたるエコの会が出展。同会は、地球温暖化防止、自然環境保全等の啓発活動を行う市民団体。材料は、米ぬか150g・玄米200g・塩50gを混ぜ、布袋に入れ、入り口を糸で縫い止める。500Wの電子レンジで1分半から2分温めると、じんわり温かいエコカイロの完成。温かさは1時間持続し、何度でも使える。夏は、冷蔵庫で冷やして使用しても良い。エコカイロを作った女の子は「初めて作り楽しかった。温かい」とカイロを頬に付けていた。
 北海道職業能力開発大学校・谷岡政宏指導員は「マイコン電子オルゴールの作成」のブースを担当、初参加となった。ブレッドボードに専用の線を埋め込み、20曲以上の中から好きな曲を選び、マイコンに書き込み埋める。電池と繋ぐと電子オルゴールの完成。制作時間は5~10分。
 谷岡指導員は「OBに紹介されて、今回、科学の祭典に来た。子どもたちの反応が思った以上に良く、20個用意したが残りわずかとなり、沢山の人が来てくれた」と話した。
 2階回廊にもブースが並び、「エコクラフト」では、紙バンドを使用してハート型の小物入れを作った。
 今回も小樽工業高校の学生が、5つのブースが設けれた。中でも一番人気は、定番の同校菅原陽教諭が飼育しているアオダイショウを観察できる「へびは不思議な動物」。子ども達は、へびを触り可愛がる姿が見られた。
 担当の金森侑矢君(1年生)は「先輩を見て、少しでもへびについて理解しつつある。これから3年生は卒業するので、先輩に負けないように頑張って、へびの知識を増やしたい」とへび担当を引き継ぐ意気込みを話した。他には「くるくるレインボー」や身近な物を使って回転する浮沈子(浮き沈みするおもちゃ)を作るものや、「竜巻を見よう・うずを見よう」・「逆二乗面(重力場モデル)」があった。
 1階エントランスホールでは、北海道電力株式会社小樽支店の「エネルギーと友達になろう」。手巻きで発電し、一定の電力が溜まるとシャッターが切れる「人力カメラ」や、30Aのブレーカーを使用している一軒の家で、どれくらいの電化製品で3000Wになるのか知る事ができる「ブレーカーゲーム」、風力・太陽光・蒸気による発電のしくみを体験できるものがあった。
 厳しい寒さと雪の中、大勢の子ども達や家族連れで、会場は賑わっていた。