第19回写真市展が、市立小樽美術館(色内1)1階で、19日(水)から23日(日)まで開かれている。応募状況は、昨年とほぼ同様で、入賞・入選59点を展示している。入賞者は、常連が多い。
10月8日(土)、生涯プラザで公開審査が行われ、日本写真協会の石津聡氏による厳選な審査で決定した。
小樽写真市展運営委員会・小野昭司委員長は、「会場が良くなって鮮やかさが映える。デジタル写真は9割で、彩度が良くなってきている。市長賞の『相合い傘』は、タイミング良く写し、女性の恥らいの表情や傘、マントとムードが合っている。市展賞の『怪物のクビ』は、珍しい物を色鮮やかに写している」と感想を述べた。
市長賞の嵯峨秋雄さんは、「何度もらってもうれしい。感激した。今年の1月に北海道開拓の村の撮影会に参加した時のもので、吹雪で駄目かと思っていたが、気に入った写真を出展した。モデルさんと開拓記念村の人が、良い雰囲気を出してくれた」 市展賞の鹿戸芳之さんは、「海辺の流木を写したもので、今回、初めての市展賞で、大変感激している。公開審査では、ハラハラドキドキで、受賞が決まった時、参加者から拍手をもらい感動した。写真は生活にめりはりをつけてくれている。今は、写真を第1に考える生活を過ごしている」と、受賞の喜びを語った。
嵯峨さんは、市長賞・読売新聞社賞・入選2賞、鹿戸さんは、市展賞・文団協賞・入選2賞と4つの賞を受賞している。
表彰式は、10月22日(土)14:00より美術館1階で行われる。
同時開催中の「ちぎり絵展」は、24日(月)までで、(財)日本和紙ちぎり絵協会・白鳥照子さんの教室が、生徒作品84点を展示している。発寒デイサービスセンターでも講師を務め、ちぎり絵教室を楽しみにしている10名の生徒が、ハンディのある中、一生懸命に取り組んだ作品を展示している。
ちぎり絵には、神戸にある”しゅんこう”というちぎり絵専門店で、和紙を職人の手で一枚一枚心を込めて仕上げたものを使用している。同じ教材を使っても、作る人の個性で違ったものができ、自分だけの作品を楽しむ事ができる。基本はちぎる事で、細い線ははさみを使うこともある。いっさい書くことはしていない。
白鳥さんは、「根気のいる作業で、季節ごとに内容を変えて作品を作っている。ここは、どんな色を使おうかと考える事で、刺激があって良い。和紙の色や風合い、繊細さがあり、優しい仕上がりを楽しむ事ができる」と話す。
会場の白い壁が、花や風景のちぎり絵を一層引き立てていた。