「おたる職人展」が、10月29日(土)と30日(日)に、堺町通り出世前広場小樽歴史館・おたる職人展特設開場で開かれている。
今回のものづくり体験は、
・浅原硝子製作所は、ガラス製浮き玉に網掛けの技法を学ぶこと。
・小樽木型は、鋳造の技術を活かし、固めた砂で作った「砂型」に溶かした錫を流し込みキーホルダーを作ること。
・谷澤宝飾工芸は、本格的な指輪を製作。
・千葉忠紋店は、約千年の歴史がある紋章・家紋の削り込み書き紋で職人の技を伝授。
・フジイ建具は、木製小物入れの製作。
・藤本仏壇製作所は、本漆で仕上げられた塗り箸に、金箔を貼る体験。
・松田印判店では、蝋石という柔らかい石材に自分の名前や絵を書いて鉄筆で削る。
・フジ本芳川商会は、カラフルなモザイクキャンドルを製作。
・結城屋和服洗染工場は、和服の染色工芸で、染色技法を使った製作。
各コーナーでは、パネルで歴史や職人のプロフィールを知る事ができ、使い込まれた道具や職人の技が活きた製品、熟練された技を見て、その場で体験できる。(各先着10名500円)
和菓子処つくし牧田からは、和菓子、チーズケーキ、スイートポテトが販売され、先着30名には、特製和菓子がプレゼントされる。
平成9年から始めた”ものづくり体験”も、昨年は受講者が10,000人となり、PTAのレクレーション、老人施設などが利用し、小学校高学年から大人まで楽しめるものとなっている。
それぞれの職人が自ら指導して、その日のうちに完成させ持ち帰りができることが、修学旅行の体験プログラムとしてや外国人観光客には人気がある。10月3日から来年度分の受付が始まり、すでに4,000人の予約がある。
製作体験を担当している北海道職人義塾大学校体験学習事業部・千葉南黄子さんは「おたるものづくりは、これだけ知られている人気のある体験だが、小樽の人にも知ってもらいたい。小樽には、すごい職人さんがいることを知り、是非体験して欲しい」と話す。
札幌市手稲区から来た小野寺さん家族は、ものづくり体験の常連さん。お母さんは、金箔貼を体験し「5〜6回ものづくり体験に参加している、塗り箸にマスキングテープを貼り、剥がす時が難しかった。子どもの夏休みや冬休みの自由研究のヒントにしている。体験した作品はどれも大切にしている」と、感想を述べ、恒輝君(7歳)は、鋳造で作る錫のキーホルダーを真剣に製作し、「楽しかった。削る時が熱かった」と完成品に満足していた。
10月29日(日)13:00より、小樽経済センター(稲穂2)7階大ホールで「後志ものづくりフォーラム」を開催し、駒木定正氏による「歴史と建物が一体になるまち・小樽ー実測調査から再生まで20年の展開ー」と、片山憲一氏「少子高齢化時代に生き残る ものづくりモデル都市を目指す小樽への提言」の公開市民講座が行われた。