書道市展と山草展に力作並ぶ 小樽市立美術館


 第23回小樽市文化祭「第49回書道市展」が、美術館1階・2階で10月16日(日)まで開かれている。
 出品数 一科34名・34点、二科25名・28点、高校生41名・41点、委員33名・33点 合計133名・136点を展示している。
 二科に出品すると、それぞれの賞には得点があり、4点になると一科へ進むことができる。市展二科賞と美術館長賞は、一度受賞するだけで一科へ進む事ができる。一科では、15点になって、市展賞または市長賞のいずれかの受賞経験があると市展委員になり、市展審査委員も兼ねる。市展委員は現在35名。
 書道は、漢字・かな・近代詩文・墨象・篆刻に分かれている。墨の色にも淡墨・濃墨があり、作者の個性が出る。
 今回の市展二科賞は、赤井冀安さんの篆刻作品であり、高い評価を受けていた。
 宇野溪雪さん(臥龍社社主・札幌在住)は、「それぞれに個性があって、力強く年々良くなってきている。若い人が、3〜4年でどんどん書けるようになると、進歩発展がある。小・中・高での書写の時間が減ってきている事は、書道人口の減少にもつながり寂しい事である」と感想を述べた。
 会場にいた市展委員の佐藤清泉さんは、作品「妙絶處」を出展。「100枚くらい練習した一枚。書いていると満足し、生きがいを感じほっとする。とても楽しい」と話す。
 書道市展委員会事務局の佐伯淡翠さんは、「二科は年々少なくなってきている。小樽に残る若者が少なくなってきている事も原因。市展は伝統があり、挑戦しづらいイメージだが、今回初挑戦した5名がいる。その中の阿部みなみさん(18歳)は、奨励賞を受賞。池田憲亮さんは、美術館長賞を受賞と活躍し新鮮だった。こういう結果が出たことは、大変良い事」と話す。
 表彰式は、10月16日(日)15:00から 美術館1階で行われる。

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 同時開催中の山草展は、小樽山草会の17名102作品を、16日(日)まで美術館1階に展示している。
 小樽山草会とは、日本では、東京・北海道と3番目に発足し、今年で81年目の伝統がある。80名の会員がいたが、高齢化のため現在26名。毎月例会では、花についていろいろな事を学んでいる。11月から2月までは例会は休み。3月に種をまき、春には花を咲かせる。5月に公会堂で展覧会があり、秋には紅葉させ、冬は雪の下で越冬。寄せ植えは、2年目くらいが見頃。枯れたあとも残し、秋らしさを出す。
 遠藤敬廣会長は、「同じ草でも育てる人の個性で違うものになる。作品は、風通しの良い半日陰が良い。水やりにも細心の注意を払う。いかに自然らしく、自然を思い出せるようにあしらうか、見る人が何かを感じられるように出品する」と話す。
 小樽山草会は、年1回「えぞやまはな」という会報を発行している。昨年48号では、80周年記念号で、表紙は、一原有徳さんの絵、題字は坂本直行さんが、それぞれ山草会のために書いた。
 旧手宮線、ひまわり公園前では、山草会の花壇があり、今年で10年目。丹精込めた高山植物の寄せ植えやミニ庭園が、訪れた人の目を引き、観光客にも大変喜ばれている。
 随時新会員募集中 小樽山草会事務局 生亀好子(0134-24-0638)まで。