「2011 アフリカアート&クラフト展」が、9月21日(水)〜25日(日)10:00〜17:00、スペー スアルト(稲穂2-16-17)で開かれている。主催は、ジャナグルアートセンター(高橋朋子代表)。
高橋さんは、小樽出身でレゲエ音楽に魅了され、アフリカのジンバブ エに移り住んで25年。現地で精力的に活動し、首都ハラレに昨年、現代楽器や伝統音楽を教えるジャナグルアートセンターを新設した。
同センターの生徒で結成している「ジャナグル」が、今年7月3日に来日し、小樽や全国 30ヶ所以上を公演して回り、好評を得ていた。小樽では高田幼稚園を皮切りに、まや幼稚園、桜幼稚園、色内小学校など8ヶ所をまわった。8月3日には、東日本大震災の被災地である岩手県宮古市の仮設住宅で、ジンバブ エ伝統の踊りと歌と楽器を響かせた。
今回開催の同展では、高橋さんの友人でジンバブエ・ケニア・ウガンダ在住の作家の作品を展示販売している。ドラム缶をたたいて伸ばして作った象のキャンドル立てや王冠バッチなど、リサ イクルした材料で創作されたもの。また、バオバブの木を剥がし、樹皮を編んで作ったマット。サボテンのような植物から繊維を抜き出し、よって糸にし伝統的な柄に編んだもの。イプァの草で編んだバスケッ ト(ざる)など、ジンバブエ西部ビンカ民俗の伝統工芸品などが並ぶ。色は土などで染めた独特の風合いを醸し出し、アフリカの大自然とそこで暮す人々の思いが伝わってくる。
高橋さん自身も、ジンバブエの人々をコラージュ(貼り絵)で カラフルに描いたものや、薪拾いや投票へ行く人々、マンゴーの木をくりぬいて作った船で漁をする少年など、日常生活の様子を描いた絵葉書を制作販売している。今回の 案内状も高橋さんの手づくり。
スペースアルトの内山直美さんは、「高橋さんとは20年来の付き合いで、いつも元気をもらっている。前向きな考え方や人柄を応援している。作品は、20年前に見た時よりも技術は向上している。ざるも目が揃ってきて完成度が高い。3mもあるタペストリーの制作に対する根気強さには驚かされる」と話す。
高橋さんは、「小樽でも日本でも見られない、アフリカの人たちが作ったクラフトや伝統工芸品・絵・石の彫り物・織(タペストリー)、空き缶で作った動物など展示販売している。作品の素材を見て、知って、触って、驚くと思う。売上げは、ジャナグルアートセ ンターの運営資金や子ども達の学費に充てる」と話す。
象の群れやカメレオン、ゆりやコスモスの大規模な群生が、野生のままで存在するアフリカの大自然。ちまちましている日本の日常からは想像もつかない。ぜひ、狭い日常を脱出して、この展示空間で、アフリカの風土を感じてみてはいかが。
アフリカをもっともっと知りたくなるアート&クラフト展は、25日(日)まで。都通り商店街隣接のスペー スアルト(稲穂2-16-17)で。